...天井は暗色の木材の、薄くて幅の広い片を、筵のように編んだもの、稜角や、出張りや引込みは竹、あるいは木の自然の枝で出来ていて、壁はあたたかい、褐色めいた土で塗ってある...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...稜々たる三角形の鰭を水面に高くあらわして...
海野十三 「軍用鮫」
...稜威の男建(をたけび)七...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...ちょっと見ると火打ち石のように見える堅緻(けんち)で灰白色で鋭い稜角(りょうかく)を示したのもあるが...
寺田寅彦 「小浅間」
...即ち小さい脇尾根が、稜線近くから、見かけ上垂直に垂れている、その背※の最も張った所が胴体になり、付け根の辺が笠や頭に、下方のやや崩れた所が脚になる……といったわけだ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...どうして西洋剃刀の刃のように狭い氷の山稜(アレート)を伝えるものか...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...余りに奇骨稜々たる性格で...
藤島武二 「画室の言葉」
...稜立(かどだ)ちたる巌壁の間に押し込まれたる水は...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「うづしほ」
...最初に来たのは五稜郭(ごりょうかく)政府の役人であった...
本庄陸男 「石狩川」
...」稜(かど)のある石は...
宮沢賢治 「気のいい火山弾」
...また稜(かど)から霧(きり)のような青白い光を出す鋼玉(コランダム)やらでした...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...彼はふとパリのノートル・ダムで繊細巧緻な稜線の複合した塔の姿を見たときに...
横光利一 「旅愁」
...其の稜稜とした痩姿を和らげるために...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...――何条(なんじょう)、正成一個のとぼしい智略や力などでありましょうや」「おう、それほどな謙虚(けんきょ)を持つなら、なぜふたたび、御稜威を負って、千早の勇猛心を、さらに振ッてみせんとはしないのか」「いや、もはや人心は、残念ながら、数年前のものではありません」「変ったと申すのか」「申すは憚(はばか)りながら、建武の御新政に、望みを失い、結局、武家は武家の棟梁(とうりょう)を立てて栄えるに如(し)かずと、ここ大きく狡(ずる)く変ってまいりました...
吉川英治 「私本太平記」
...朝廷の御稜威(みいつ)と...
吉川英治 「新書太閤記」
...気骨稜々(きこつりょうりょう)...
吉川英治 「新書太閤記」
...しかもその石たるや小さいけれど鉱石みたいな稜角(りょうかく)と堅質を持っているので...
吉川英治 「新・水滸伝」
...ないしは露出しかけている地点でのみ行うことになっていた――必然的に斜面や稜線部ということになる...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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