...松岡は自分と(恐らくは大抵な人と)違つて大風の吹く日が一番落着いて好いと称してゐた...
芥川龍之介 「あの頃の自分の事」
...と称して戸外(おもて)へ出て貸本屋へ駈付ける...
泉鏡花 「いろ扱ひ」
...これを一たいに総称して発甫といっているようです...
上村松園 「山の湯の旅」
...彼の荷物と称して...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...此説話を称して「タネマフタ」説話と云う可く...
高木敏雄 「比較神話学」
...四日、己亥、晴、将軍家聊か御病悩、諸人奔走す、但し殊なる御事無し、是若し去夜御淵酔の余気か、爰に葉上僧正御加持に候するの処、此事を聞き、良薬と称して、本寺より茶一盞を召進ず、而して一巻の書を相副へ、之を献ぜしむ、茶徳を誉むる所の書なり、将軍家御感悦に及ぶと云々...
太宰治 「右大臣実朝」
...この反ファッショ運動が国際的なものでなくて却って国民的なものであると称して夫はフランスやスペインに行なわれるが日本ではまるで見当違いのものだというような安易な説をなすものを見るからである...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...大新聞はこの現象を称して「論陣の強化」という風に云っている...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...彼はそれを「りっぱな評判」を得ることと称していた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...妻を愛称して『小サイ可愛イママサマ』と呼んでるヘルンは...
萩原朔太郎 「小泉八雲の家庭生活」
...しばしば「俳味」と称してゐる者の一種であるが...
萩原朔太郎 「冬の情緒」
...運動と称して朝夕内外(うちそと)を猛烈な勢ひで掃除した...
牧野信一 「秋晴れの日」
...病名は「疝積足痛」と称してある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...山本恭庭は蘭軒が時に「恭庭公子」とも称してゐる...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...秋田地方には別にナッツと称して...
柳田國男 「食料名彙」
...地方武士の子が“しつけ習(まな)び”と称して...
吉川英治 「私本太平記」
...京都瑞光院の者と称して...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...修行の望みあれば)と称して...
吉川英治 「宮本武蔵」
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