...胡蝶(こちょう)のごとくに北欧晩秋の宵を踊り狂っている時であった...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...秋の宵(よい)の冷たさを対照に置く薄粥(うすがゆ)の暖かさを普通の俳人以上に珍重して啜(すす)る事ができた...
夏目漱石 「明暗」
...秋の宵――酉刻半(むつはん)そこ/\といふ早い時刻でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...秋の宵――酉刻(むつ)半(七時)そこそこという早い時刻でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...晩秋の宵やみは、深い水色となって四周を冷たく浸すのであった...
本庄陸男 「石狩川」
...新秋の宵の本郷通りは放歌高吟の書生の群が往来繁く...
正岡容 「圓朝花火」
...ひっそりした秋の宵の澄んだ心境の表面にさざ波をたてた...
水上滝太郎 「果樹」
...酒は美味い秋の宵である...
吉川英治 「私本太平記」
...玲瓏(れいろう)秋の宵(よい)の半月にすんでいるが...
吉川英治 「神州天馬侠」
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