...抓るかと思うと今度は引っ掻く...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...むやみとその胸のあたりを抓(つね)るのか引っ掻くのか妙な折檻(せっかん)をする...
田畑修一郎 「石ころ路」
...このスクルージは! 絞り取る、捩じ取る、掴む、引っ掻く、かじりつく、貪欲な我利々々爺であった! どんな鋼でもそれからしてとんと豊富な火を打ち出したことのない火燧石のように硬く、鋭くて、秘密を好む、人づき合いの嫌いな、牡蠣のように孤独な男であった...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...」ホームズは両の握り拳で空を引っ掻く...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 加藤朝鳥訳 「橙の種五粒」
...沓脱の後ろを引っ掻くと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...後ろから引っ掻くように切ったんだ」源吉は手真似をして見せました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...鍋の尻を引っ掻くより外に役に立たない代物(しろもの)だ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...引っ掻くとか飛びまわるとか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...引っ掻くような猥らな笑い声で打ち切られてしまった...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...藻掻(もが)く、引っ掻く、だが沼は腰から腹、腹から胸へと上って来る一方だ...
北條民雄 「いのちの初夜」
...扉をそっと引っ掻く音がした...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...しかしここ数日間の突き刺す引っ掻くような殺人的な空気じゃない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「四日白魔」
...引っ掻くような衝激が伝わった...
牧逸馬 「運命のSOS」
...2135かじる、引っ掻く、家中(いえじゅう)を...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...帚(ほうき)が引っ掻く...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...7140引っ掻くことが出来ないとでも思うのかい...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...太い箸で器の向う側からガクガクと引っ掻くような仕草をする...
矢田津世子 「茶粥の記」
...山を引っ掻くように...
吉川英治 「宮本武蔵」
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