...夜の禿山では、雑木の梢が風にざわめき、どこかで頻(しき)りに梟(ふくろ)が鳴いていた...
大阪圭吉 「三狂人」
...足尾付近の禿山を例にとっても同じ事がいえる...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...雪舟と禿山(はげやま)5・11(夕)講道館の嘉納治五郎氏は...
薄田泣菫 「茶話」
...夏休みに一度でも禿山を見舞つたら...
薄田泣菫 「茶話」
...禿山でも自分の者になると...
薄田泣菫 「茶話」
...山は禿山で暗い色をしており...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...馬禿山から白い煙の幾筋も昇っているのが...
太宰治 「魚服記」
...飯ばかりの飯をかむ・おばあさんが自慢する水があふれる・いつかここでべんたうたべた萱の穂よ・笠きて簑きて早乙女に唄なく・笠をぬぎしつとりと濡れ・ふるもぬれるも旅から旅で・禿山しみじみ雨がふるよ・合羽きるほどはふらない旅の雨ふる・青葉に雨ふりまあるい顔六月廿一日暮れきるまへに帰庵した...
種田山頭火 「行乞記」
...管弦楽では山の妖異(ようい)の夜宴を描いた「禿山(はげやま)の一夜」が面白い...
野村胡堂 「楽聖物語」
...ムソルグスキーの「禿山の一夜」と同じ思想で...
野村胡堂 「探偵小説と音楽」
...そして一望の禿山の外...
萩原朔太郎 「宿命」
...屡々とその根元で哀れな遊楽の妄想にうつゝを抜かしたと云はるゝ大唐松が独り禿山の頂きに逞ましい腕を張つて巨人の踊りを...
牧野信一 「剥製」
...合祀先の禿山頂の社へ新産婦が嬰児とその姉なる小児を伴い詣るに...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...赤土の禿山(はげやま)や谷をそのままあしらった松の溜場には...
室生犀星 「生涯の垣根」
...これも二年と経たぬうち禿山となって取り崩し...
山本笑月 「明治世相百話」
...故郷の禿山(はげやま)が彷彿(ほうふつ)として眼前に浮んだね...
夢野久作 「爆弾太平記」
...全島鬱々たる樹木の山もそれまでは禿山との事...
横光利一 「欧洲紀行」
...七十余年前(ぜん)この地が英領となる迄は禿山であつたのを...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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