...福相な柔和な目も...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...福相のあるごとく...
井上円了 「おばけの正体」
...一つのいわゆる福相となって潜在するのである...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...富豪大倉喜八郎氏の成功は実に彼の福相によると人はいうが...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...しかしながら福相につくろうとしても人工で出来るものでなくまた幸い出来たところが人工であるから不自然である...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...「この児は福相がありますから...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「翩翩」
...色の白い細っそりしたとしちゃんが百貨店の女給が任まるようになった当時は小母さんもいくらか幸福相だったが...
戸田豊子 「歩む」
...いつもにこにこした福相な顔をしていた...
豊島与志雄 「庶民生活」
...主人は予想通り血色の好い下膨(しもぶくれ)の福相(ふくそう)を具(そな)えていたが...
夏目漱石 「門」
...主人(しゆじん)は予想通(よさうどほ)り血色(けつしよく)の好(い)い下膨(しもぶくれ)の福相(ふくさう)を具(そな)へてゐたが...
夏目漱石 「門」
...於多福グルミクルミすなわち胡桃の一種にオタフクグルミと呼ぶ於多福面(スコブル愛嬌のある福相の仮面(めん))の形をしたものがあって...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...しかし善く考えると福相という相ではない...
正岡子規 「熊手と提灯」
...福相な広海屋が幇間(ほうかん)を相手に世間ばなしをしていたらしかったが...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...それでもどこやらに――多分耳から頬にかけての餘裕ある線であらう――どこやら福相な感じのする顏であつた...
水野仙子 「醉ひたる商人」
...何だか福相がかって感じられる...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...どうかして、私は、自分の福相が、そういう由来ではなくて、もうすこしは広い、そして形而上の理由によって、明るく、笑いと確信とを失わないものであるということを、くりかえしなく、明瞭にしたいものです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...この豪勢なお大尽(だいじん)の福相には...
吉川英治 「私本太平記」
...「どうなすったえ、又さん」背を打たれて、おや誰か、と振向いてみると、五十四、五の肥(ふと)り肉(じし)な町人が、豊かな福相に、眼皺(めじわ)をたたえて笑っていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??