...迫る処怪石(かいせき)巨巌(きょがん)の磊々(らいらい)たるはもとより古木大樹千年古き...
泉鏡花 「遺稿」
...実(げ)に見渡す限り磊々(らいらい)塁々たる石塊の山野のみで...
江見水蔭 「月世界跋渉記」
...山肌はどこも崩れ落ちそうで磊々たる岩石の堆積だった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...是より峯脈をつたうて女體山に至る迄、八九町の間、巨巖磊々として、一々其名あり...
大町桂月 「春の筑波山」
...たるひとは古言にもいふ)本堂に積(つもり)たる雪の片屋根磊々(ぐら/\)となだれおち...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...磊々たる石を踏み...
田中英光 「箱根の山」
...武二君と共に迎へられて磊々子居へ...
種田山頭火 「旅日記」
...磊々(らい/\)たる岩石の多き...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...そして一面薄をもつて被はれた山膚の處々に凄じい焦黒色をした太古の火山岩が磊々として轉がつてゐて...
近松秋江 「箱根の山々」
...皆不折が書いたので水彩の方は富士の六合目で磊々(らいらい)たる赭土塊(あかつちくれ)を踏んで向うへ行く人物もある...
寺田寅彦 「根岸庵を訪う記」
...こちらのほうでも聽手一同を自分と同樣の磊々落々な人たちと心得ているといった振りをする...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...終に神保町の磊々堂が旧版を再版する事になった...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...颯々トシテ簾幃ヲ捲キ磊々トシテ屋瓦ニ震ヒ...
成島柳北 「他山の石」
...二の池の岸を繞(めぐ)って磊々(らいらい)たる小石の中を下って行くので...
吉江喬松 「木曾御嶽の両面」
...ただ赤ちゃけた焼石が磊々としているばかり...
吉江喬松 「木曾御嶽の両面」
...二の池の岸を繞つて磊々たる小石の中を下つに行くので...
吉江喬松 「山岳美觀」
...道は磊々(らいらい)の石コロで...
吉川英治 「新・水滸伝」
...五十鈴川の上流へ向って――磊々(らいらい)と重なっている岩のあいだを...
吉川英治 「宮本武蔵」
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