...我等は自己の内面に確かさの自信を缺き...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...僕は曲りなりにも「確かさ」の感じに到達する事が出來ない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...確かさうやつたなあ...
薄田泣菫 「茶話」
...それは熟練した体操家のような速さと確かさだと私には思われた...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...夜になると不承不承(ふしょうぶしょう)お祈りをしてわれわれ自身を不確かさにゆだねる...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...せめて相対的の確かさを科学の世界に求めたい...
寺田寅彦 「相対性原理側面観」
...彼らには自分の欲することを欲するというだけの確かさもない...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...しかもその把握の確かさと...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...われわれの主人公に、生きた人間の不合理、不確かさ、複雜さを與へること、と同時にわれわれ民族の天性に從つて、構成し、秩序づけること...
堀辰雄 「小説のことなど」
...なんと自称するに足る確かさを持っているか...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...それも一言でずばりとその本質を云い当てる確かさは...
三木清 「西田先生のことども」
...特に強さや確かさのあるのは釜戸(くど)と呼ぶ炉(ろ)や五徳(ごとく)の類である...
柳宗悦 「現在の日本民窯」
...不確かさや粗悪は慎まねばならぬ...
柳宗悦 「工藝の道」
...より確かさがあることに何の不思議もないわけです...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...我々が踏む山の頂は大地の動じなき確かさを見する...
吉江喬松 「山岳美觀」
...あの仏頭はその写実の確かさにおいて強く我々の心を捕えるものであるが...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...やはり天平建築らしい確かさだと思う...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...わたくしはきのう聖林寺(しょうりんじ)の観音の写実的な確かさに感服したが...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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