...僕は曲りなりにも「確かさ」の感じに到達する事が出來ない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...確かさうやつたなあ...
薄田泣菫 「茶話」
...(科学を信ずれば世界が平和な共産主義聯邦になる必然性があるのと同じ確かさで...
田中英光 「さようなら」
...意識の主観的な心組みの確かさ如何によるわけである...
戸坂潤 「科学論」
...僕自身の実感という確かさがある...
豊島与志雄 「好意」
...その確かさのため却って気に留めず...
豊島与志雄 「春盲」
...狙(ねら)ひの確かさから見て...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...僕の瞳の確かさは...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...われわれの主人公に、生きた人間の不合理、不確かさ、複雜さを與へること、と同時にわれわれ民族の天性に從つて、構成し、秩序づけること...
堀辰雄 「小説のことなど」
...即ち、一方では論理的な、理智的な小説を書きたいといふ欲求、また一方では、不合理、不確かさ、複雜さをもつた生きた人物を描かうといふ欲求、――われわれはその二つの欲求の戰場であるがいい...
堀辰雄 「小説のことなど」
...なんと自称するに足る確かさを持っているか...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...希望はつねに人生というものほどの確かさは持っている...
三木清 「人生論ノート」
...鏃の深さと狙いの確かさは二人の精神的に重畳(ちょうじょう)されたものが...
室生犀星 「姫たちばな」
...誰も見ないし見たことのないといふ現實の確かさは決して證明することの出來ないものであつた...
室生犀星 「帆の世界」
...不確かさや粗悪は慎まねばならぬ...
柳宗悦 「工藝の道」
...我々が踏む山の頂は大地の動じなき確かさを見する...
吉江喬松 「山岳美觀」
...またその思想に従って行為する上に頑固な固意地な確かさがある...
和辻哲郎 「蝸牛の角」
...あの仏頭はその写実の確かさにおいて強く我々の心を捕えるものであるが...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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