...ざぶり砕けた波がしら...
泉鏡花 「悪獣篇」
...あっしだと言うのか!」「胸に聞いたら判ることだ」「何んだと!」さっと茶呑み茶碗が飛んで壁に砕けた...
海野十三 「白蛇の死」
...粉々(こな/\)に砕けたと亭主は思つた...
薄田泣菫 「茶話」
...砕けた気の置けない態度で抜かりなく会ふ人ごとの心をつかむ――「ふん」と...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...時には波が船舷(ふなばた)に当つてさゝらのやうに白く砕けた...
田山録弥 「ある日」
...午前の日影はキラ/\と金属か何かのやうに美しく水に砕けた...
田山録弥 「船路」
...やがて岸に砕けたかと思うと...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...胡桃の殻のようにめちゃめちゃに砕けたのだ...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...微塵に砕けた残骸から再生する事によって...
寺田寅彦 「厄年と etc.」
...掛矢の一撃で凄じい音の下に折れ砕けた...
直木三十五 「寺坂吉右衛門の逃亡」
...砕けたところを只押(ひたお)しに押したものだから...
中里介山 「大菩薩峠」
...時計は大理石の角(かど)で砕けた...
夏目漱石 「虞美人草」
...そして、困ったことには、その胸が痛く、なおより悪いことは、砕けた左の足が、ともすればダラリと下がって、雪の中をひきずるのであった...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...博士のこの砕けた態度は常人のまねられぬところであった...
平林初之輔 「作家としての小酒井博士」
...車の翼が砕けたりして...
牧野信一 「バラルダ物語」
...「人と生活」を書き「砕けたタムラン」を書き「麦藁帽子」を書き「浦島」を書き...
山本周五郎 「青べか日記」
...尤(もっと)も中には「情夫があったら添わしてやろう」式に恐ろしく大きく世話に砕けたのもあります...
夢野久作 「鼻の表現」
...脳骨が砕けたことは当然だろう...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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