...そのために時には少々砂ぼこりを蹴(け)たてて...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「リップ・ヴァン・ウィンクル」
...砂ぼこりにまみれたその白髪の蓬々としたひたいの下の奥の方に気味の悪い眼がギヨロリと光つてゐました...
伊藤野枝 「火つけ彦七」
...砂ぼこりなんだけれどね」「城介君はそこで自殺したんだそうですね」加納は直接それに返事はしなかった...
梅崎春生 「狂い凧」
...おそろしい砂ぼこりがたちます...
江戸川乱歩 「奇面城の秘密」
...蹴立てる砂ぼこり...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...……胡弓のなげき……砂ぼこりふと蓬(ほほ)けだち...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...七月の日は照り澱(をど)む路辻の砂ぼこりする露店(ほしみせ)に「なう皆の衆...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...煙(けむり)のように白い砂ぼこりをたてて...
壺井栄 「二十四の瞳」
...砂ぼこりのなかの楠公さんの境内は...
林芙美子 「新版 放浪記」
...卓子は砂ぼこり...
林芙美子 「新版 放浪記」
...駅の前は大変な砂ぼこりだった...
原民喜 「遥かな旅」
...春になつて激しい北西風が吹くと眼界も定かならぬほど砂ぼこりが立つと空間が柿色になつてしまふ...
北條民雄 「癩院記録」
...仙太 (涙と汗と砂ぼこりによごれた顔を初めて上げて皆を見渡して)……皆様もやっぱりお百姓衆とお見受け申しまする...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...わが物書く上に屋根裏の砂ぼこりはらはらと散るも彼等いかで知らん...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...白く立つ砂ぼこりと悪臭とを我慢しながら...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...良人は此地の中央道路の印象を「白く立ちのぼる砂ぼこり...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...砂ぼこりを浴びた女の姿や...
吉江喬松 「伊良湖の旅」
...宵の町に黄色く舞った砂ぼこりの行方へ眼色を変えましたが...
吉川英治 「江戸三国志」
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