...敢て何等の衒気なく何等の矯飾なかりき...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...この男の前では思わず知らず心にもない矯飾(きょうしょく)を自分の性格の上にまで加えた...
有島武郎 「或る女」
...矯飾が伴いがちの修養のない点において...
津田左右吉 「日本歴史の特性」
...時には偶像としての自己を壇上に置いて私達を冷(ひやや)かに見降さうとする矯飾的態度さへ現した...
南部修太郎 「猫又先生」
...今の様に矯飾(きょうしょく)はしなかった...
二葉亭四迷 「平凡」
...此矯飾を除き去つたのであらう...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...水津本は記載素樸にして矯飾の痕が無い...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...しかし其語は他書にあつては矯飾に過ぎぬが...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...矯飾(きょうしょく)して言ったわけではなかったらしい...
森鴎外 「雁」
...矯飾して言ふのではない...
森鴎外 「追儺」
...矯飾して、それが何の用に立つものか...
森鴎外 「追儺」
...即ち自己のために自己を矯飾しているのかも知れない...
森鴎外 「Resignation の説」
...それが私どもから見ると案外女の矯飾(きょうしょく)な弱点を男が美点だと誤解している場合があります...
与謝野晶子 「産屋物語」
...女は大昔から男に対する必要上幾分誰も矯飾(きょうしょく)の性を養うて表面(うわべ)を装う事になっております...
与謝野晶子 「産屋物語」
...一つは男に甚(ひど)く女の醜い所を見せまいという矯飾の心...
与謝野晶子 「産屋物語」
...世間に女らしく見せようとする矯飾の心を抛(なげう)って...
与謝野晶子 「産屋物語」
...この方には割合に矯飾が行われずに真率に女性の感情が出ております...
与謝野晶子 「産屋物語」
...矯飾(けうしよく)せらるゝに依るもの...
吉川英治 「平の将門」
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