...絶えず知られざる何物かを哀願しながら...
芥川龍之介 「毛利先生」
...咄嗟(とっさ)に我毛利先生の知られざる何物かを哀願している...
芥川龍之介 「毛利先生」
...未だ知られざる高みから差して來る光である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...作れる船のは知られざる海を進みゆく...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...彼の才あつて然も杳(えう)として天下に知られざるは心惜しき思せらる...
石川啄木 「閑天地」
...私の知られざる傑作「初恋の記」のハッピイ・エンドにくらべて...
太宰治 「断崖の錯覚」
...知られざることを以て知られたところを判断するのであるともいえる...
津田左右吉 「歴史の矛盾性」
...然れども彼れの眞價の知られざる處は...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...四 世に知られざる事がらその探険はやがて行なわれた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...まだ知られざる国に渡り...
中里介山 「大菩薩峠」
...木村項の知られざる前と同じように人からその存在を忘れられるならば...
夏目漱石 「学者と名誉」
...知られざる何物かの興奮の為に...
夏目漱石 「それから」
...おんみたちの無数の知られざる死は...
原民喜 「鎮魂歌」
...西蔵だけが知られざるただ一つの土地として残された...
久生十蘭 「新西遊記」
...更に知られざる無数の革命的労働者・農民のことが思われた...
宮本百合子 「刻々」
...我が遠征隊が精査せんとした知られざる原始巨大建築の断片を発掘するいかなる企ても金輪際放棄するよう私が自らの全力を挙げて主張するのは...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
...知られざる怪獣が山の如き泡の柱を霞んだ空に吹き上げていた...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
...しかし祈りの対象たる「知られざるある者」が人格的なるある者であること...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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