...凹地(くぼち)の底の村を瞰下した...
石川啄木 「赤痢」
...暗い山の上から瞰下(みおろ)すような心持があった...
石川啄木 「弓町より」
...おぼろげながら判然(はっきり)と廉平の目に瞰下(みおろ)された...
泉鏡花 「悪獣篇」
...立ちはだかりたる身の丈豊かに神崎を瞰下(みお)ろしたり...
泉鏡花 「海城発電」
...」義雄は忽ち險突くを喰はせて、妻を瞰み付けた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...くそツと云つたやうにこちらを瞰(にら)み...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...意地惡さうに義雄を瞰(にら)みながら...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...一堂を瞰(にら)みつけてゐたが...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...星がチラチラと私等の船を空から瞰(み)おろし...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...軸物の大俯瞰圖のする/\と解けて落ちる樣に...
徳冨蘆花 「熊の足跡」
...そうでなければ批評は批評対象物の客観的な意義を鳥瞰的に圏外から要約して剔出出来ない筈なのだが...
戸坂潤 「思想としての文学」
...あるいはそこから瞰射(かんしゃ)し...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...瞰下せば牛込見附の堀はまことに寒さうなのであるが...
原民喜 「飯田橋駅」
...軍旗等翩翻(へんぽん)として林立するのが小さく俯瞰(ふかん)される...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...百枚近い文学のこの三四年間に亙る鳥瞰図的な推移図のかけたのは...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...一月にゲラになってそのままある百二十枚ばかりのと合わせてこの二・三年間の文学の鳥瞰図が出来ます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...上絶頂以俯瞰、則満洲平原千里茫茫、古代靺鞨、中世金遼故地、可一瞬而尽也...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...五十鈴の流れ由良の大河を俯瞰(ふかん)して...
吉川英治 「剣難女難」
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