...下枝一たび世に出(いで)なば悪事の露顕は瞬く間と...
泉鏡花 「活人形」
...ビールが勢ひよく瓶から迸り出て瞬く間に一杯にならうとするので三藏はコップを引く...
高濱虚子 「俳諧師」
...「斯うすると少しは柔かくなりますてや」と言つて又二杯目を瞬く間に召上る...
高濱虚子 「俳諧師」
...張板を下からがさがさと瞬く間に大蟻の這い上る光景を見つけたところいささか他より一頭地を抜いているかと思われます...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...おそらく瞬く間に...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...街全体は瞬く間に...
林不忘 「安重根」
...花火線香のやうにチラと燃えてそして瞬く間に消えて行つて了ふ...
田山録弥 「不思議な鳥」
...何うしてそれが瞬く間に此の婆さんの家(ところ)にまで分ったろうか...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...瞬く間に物のあいろも見えなくなり...
イワン・ツルゲーネフ Ivan Turgenev 二葉亭四迷訳 「あいびき」
...漕ぎぬけようとあせる釣舟の二艘(はい)三ばい瞬く間(ひま)に引包むかと見るが内に...
徳冨蘆花 「漁師の娘」
...薙刀の切つ返しが瞬く間に右の脛を襲つたので...
長塚節 「撃劍興行」
...瞬く間に二本三本と倒します...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...我々相互の理解が瞬く間になったことを...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...現今のような幇間(ほうかん)式お稽古の流行時代だったら瞬く間に翁の門下は絶滅していたであろう...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...瞬く間に五十両の金を作って来たのには驚きました...
夢野久作 「近世快人伝」
...瞬く間に裲襠を剥ぎ取られて高手小手に縄をかけられつ...
夢野久作 「白くれない」
...自己の拳銃(ピストル)にて瞬く間に彼等を撃ち竦(すく)め...
夢野久作 「暗黒公使」
...瞬く間に財産の大半をば減(す)つてしまつたとかいふことで...
若山牧水 「古い村」
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