...さて何を享(う)ける?孔雀の悲しみ 動物園にて蝶はわが睡眠の周囲を舞ふくるはしく旋回の輪はちぢまり音もなくはや清涼剤をわれはねがはず深く約せしこと有ればかくて衣光りわれは睡りつつ歩む散らばれる反射をくぐり……玻璃なる空はみづから堪へずして聴け! われを呼ぶ夏の嘆きわれは叢(くさむら)に投げぬ...
伊東静雄 「詩集夏花」
...睡りからさめることもあった...
海野十三 「恐竜島」
...いつものように五分とたたないうちに睡りに入るなどということは不可能だった...
海野十三 「地球要塞」
...二十四時間は睡りつづけるだろう...
海野十三 「ふしぎ国探検」
...居睡りしてゐてもお出來になりませう...
佐野昌一 「虫喰ひ算大會」
...完全に覚め切ることも睡り切ることもなく...
谷崎潤一郎 「鍵」
...老いては睡りがたしの嘆にたへなかつた...
種田山頭火 「其中日記」
...四畳半の方で針を持ちながら居睡りをしていた...
徳田秋声 「足迹」
...」二男が傍に居睡りをはじめてゐる老婆を振返つた...
徳田秋聲 「余震の一夜」
...正体もなく睡りこけて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...慟哭も憤怒もなべてはうつろなる睡りのなかに溶かし去られよ...
原民喜 「かげろふ断章」
...私は昏々と睡りながら...
原民喜 「廃墟から」
...すつかり睡り入つてゐた空二は婦人に抱へられて乳母車に乗せられた...
原民喜 「雲雀病院」
...女怪ども睡りいた...
南方熊楠 「十二支考」
...睡りの國はまだ私には遠いのである...
三好達治 「霾」
...わたし居睡りしちやつたのね...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...居睡りどころではなくかれは表から...
室生犀星 「めたん子傳」
...敏郎は夜中過ぎからグッスリ睡りますからなかなか眼を醒ましますまい」私は両手を顔に当てたまま頭を強く左右に振った...
夢野久作 「あやかしの鼓」
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