...真砂町の或蕎麦屋の出前持をして居たと云ふ事は...
石川啄木 「病院の窓」
...」と落着いて尋ねると、慌てて衣兜(かくし)へ手を突込(つっこ)み、肩を高うして、一ツ揺(ゆす)って、「真砂町の、」「真砂町」と聞くや否や、鸚鵡返(おうむがえ)しに力が入った...
泉鏡花 「婦系図」
...真砂町の酒井氏の...
泉鏡花 「婦系図」
...真砂町の井筒の許(もと)で...
泉鏡花 「婦系図」
...秦皮(とねりこ)の、真砂(まさご)、いさごの、森の小路よ、微風(そよかぜ)も足音たてず、梢(こずゑ)より梢にわたり、山蜜(やまみつ)の色よき花は金色(こんじき)の砂子(すなご)の光、おのづから曲れる路は人さらになぞへを知らず、このさきの都のまちはまれびとを迎ふときゝぬ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...板橋の向ふに真砂を敷いた広い路があつた...
田中貢太郎 「あかんぼの首」
...この「モナコの岸」の浜の真砂ほど美人女給のなかでも...
谷譲次 「踊る地平線」
...真砂座(まさござ)のあった時分の下町情緒(じょうしょ)も影を潜め...
徳田秋声 「仮装人物」
...伊井や河合(かわい)の根城だった真砂座(まさござ)は...
徳田秋声 「縮図」
...地上の虫けらにも等しく浜の真砂の一粒にも等しくなる...
豊島与志雄 「大自然を讃う」
...真砂町の喜三郎は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...真砂町の喜三郎兄哥(あにき)も持て余していました」「フーム」「その本所の友達のところを当ってみると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...これから真砂町(まさごちょう)の自身番へ名のって出るつもりだから...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...本郷真砂町の宿から飄々と出て行ってしまった...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...八月十六日に茶山は蘭軒を真砂町附近の家に訪うた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...真砂路(まさごじ)の次第に低くなりて...
森鴎外 「うたかたの記」
...園(その)をかこめる低き鉄柵(てっさく)をみぎひだりに結ひし真砂路(まさごじ)一線(ひとすじ)に長く...
森鴎外 「文づかひ」
...以後我は玉の代りに真砂(まさご)を爾に見せるであろう...
横光利一 「日輪」
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