...真砂(まさご)なす数なき星のその中に吾に向ひて光る星ありしかし星も我我のやうに流転を閲(けみ)すると云ふことは――兎(と)に角(かく)退屈でないことはあるまい...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...休坂(やすみざか)を下りて真砂町の通りへ出た時は...
石川啄木 「菊池君」
...兄妹(ふたり)は本郷真砂町(まさごちやう)の素人屋に室(へや)を並べてゐて...
石川啄木 「鳥影」
...真砂町から借用のものであろう...
泉鏡花 「婦系図」
...いずれ真砂町様(さん)へ言入れるに違いますまい...
泉鏡花 「婦系図」
...この「モナコの岸」の浜の真砂ほど美人女給のなかでも...
谷譲次 「踊る地平線」
...停留場を二つ過ぎて、真砂町になると、少女はすぐに、切符を渡して、金と金入とを片手に握ったまま、車掌の機械的な掌に送られて、バスから降りた...
豊島与志雄 「傷痕の背景」
...其処には浜の真砂(まさご)のように数多くの黒人がいた...
中島敦 「光と風と夢」
...底のきらめく真砂に...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...真砂町(まさごちょう)で偶然出会ったから連れ立って帰って来たのだと説明しました...
夏目漱石 「こころ」
...それから真砂町(まさごちょう)で野々宮君に西洋料理のごちそうになった...
夏目漱石 「三四郎」
...天上の星と磯(いそ)の真砂(まさご)の数も容易に計算し得べし小説は此錯雑なる人生の一側面を写すものなり...
夏目漱石 「人生」
...あのお神さんを縛ったものだろうか」自分の家の方へ帰って行くお仙の後ろ姿を見送って真砂町の喜三郎は言いました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...真砂という地の男子ことごとく五十以下で死するが常だが...
南方熊楠 「十二支考」
...返って千々に物思う人ほど数の知れざる浜の真砂の上に立ち...
南方熊楠 「十二支考」
...水底にいわゆる可怜小汀(うましをはま)の真砂(まさご)を踏んだと説く場合もある...
柳田国男 「海上の道」
...石川や浜の真砂と同じ事である...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...ぼくのよく覗いた真砂町の彫繁という家では...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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