...やがて夏も真盛りのある日の事...
芥川龍之介 「邪宗門」
...私(わたくし)の三浦(みうら)へ嫁(とつ)ぎましたのは丁度(ちょうど)二十歳(はたち)の春(はる)で山桜(やまざくら)が真盛(まっさか)りの時分(じぶん)でございました...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...早川渓谷の秋は、いまは真盛りで、いたるところの草木の色は美(うるわ)しい...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...今は冬は真盛(まつさかり)です...
田山録弥 「田舎からの手紙」
...南国の真夏の暑い真盛りに庭に面した風通しのいい座敷で背中の風をよけて母にすえてもらった日の記憶がある...
寺田寅彦 「自由画稿」
...庭の桜の真盛りである...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...今はコスモスの真盛(まさかり)である...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...丁度夏の真盛りでその暑さと言ったらありません...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...そのころ高徳の聖(ひじり)として朝野に深く渇仰された西教寺の真盛上人であった...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...」は底本では欠落]梅の真盛りの時節であつた...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...男体の秋それに似ぬ臙脂(えんじ)虎と云ふものありや無しや知らねど紅葉の真盛りの男体山を真向正面から抒して...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...中津に帰たその時は虎列拉(コレラ)の真盛(まっさか)りで...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...その騒動の真盛(まっさか)りに大笑いを催(もよお)した事がある...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...庭には海棠の花が真盛りに満ちてゐた...
牧野信一 「鶴がゐた家」
...今やもう真盛りのやうに陽(ひ)に映えて...
牧野信一 「武者窓日記」
...それが丁度花の真盛りな絶好の時期に出逢った...
牧野富太郎 「植物記」
...桜は真盛り……...
夢野久作 「名娼満月」
...七月の暑い真盛(まっさか)りであった...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??