...第一にあの眇が己に悪意を持っているという事実だ...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...眇がどんな悪評を立てようとも...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...つまり二千余年の歴史は眇(べう)たる一クレオパトラの鼻の如何に依(よ)つたのではない...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...片目眇(すがめ)の老人が...
芥川龍之介 「杜子春」
...四十恰好(かっこう)の肥った眇眼(すがめ)の男だった...
有島武郎 「親子」
...いつもよく口を利く例になつてゐる頭の禿げた眇目(かため)の教師が...
石川啄木 「道」
...厳しゅうて笛吹は眇(めかち)...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...されば「東行西行雲眇眇(びようびよう)...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...眇たる丸善の損害は幾何でも無いが...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...我輩は伊藤侯を認めて眇たる一の星亨を畏るものなりとも信ずるものに非ずと雖も...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...眇(びょう)たる人生のはかなさを教えるものがあるに相違ない...
中里介山 「大菩薩峠」
...先の過ぐ所の溪流小橋眇として遙に眼下に在り...
長塚節 「草津行」
...ひとり溌剌たる国民のあいだにのみ――この眇茫坦々として世界の半ばにまでまたがり...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...芥子(けし)の実ほどの眇少(かわいら)しい智慧(ちえ)を両足に打込んで...
二葉亭四迷 「浮雲」
...藕糸孔中(ぐうしこうちゅう)蚊睫(ぶんしょう)の間にも這入(はい)りそうなこの眇然(びょうぜん)たる一小「ガ」奴(め)が...
二葉亭四迷 「浮雲」
...そのとき不思議に女の眼がだんだん眇(いすか)になり出してきたのである...
室生犀星 「香爐を盗む」
...眇目(すがめ)のような微笑をもらして...
室生犀星 「不思議な国の話」
...誰れか図らん此眇々(べう/\)たる一書天下に流伝して王政復古の預言者となり社会の改革を報ずる暁鐘とならんとは...
山路愛山 「頼襄を論ず」
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