...誰も相手にするものなく...
大町桂月 「小日向臺」
...誰も真面目(まじめ)でナオミさんを相手にする者はありゃしないんです...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...一般大衆を相手にするものは出来るだけレビュー式編輯法を採らなければ経営が困難だということである...
寺田寅彦 「マーカス・ショーとレビュー式教育」
...神経質の女を相手にするのはつらいですね...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...間抜め! 貴様なんかを相手にする奴があるものか...
豊島与志雄 「電車停留場」
...今時こんなお婆さんを相手にする茶人があるというのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...心が浮いてるんです」自分は面倒と癇癪(かんしゃく)でお重を相手にするのが厭(いや)になった...
夏目漱石 「行人」
...同時にこれからさき彼を相手にするのが変に気味が悪かったのです...
夏目漱石 「こころ」
...冗談(じょうだん)を商売にする男が十年に半日真面目(まじめ)な事件を担(かつ)ぎ込んでも誰も相手にするものはない...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...直接世間を相手にする芸術家に至ってはもしその述作なり製作がどこか社会の一部に反響を起して...
夏目漱石 「道楽と職業」
...講義と云うものはこんな多人数を相手にする性質のものでありません...
夏目漱石 「文芸と道徳」
...我下宿の妻君が生意気な事を云うのも別段相手にする必要はないが...
夏目漱石 「倫敦消息」
...使丁(してい)走卒(そうそつ)を相手にする気で戯(ふざ)け半分に書けばよいのでしょう...
林不忘 「仇討たれ戯作」
...きんは金のない男を相手にするような事はけっしてしなかった...
林芙美子 「晩菊」
...書類を要求する人をもっぱら相手にする...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...まじめな問題にも話し相手にすることができましたし...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...けれども私はそんな者を相手にする隙(ひま)はなかった...
夢野久作 「暗黒公使」
...一体どうなるのだ」相手にするもばかばかしいといわんばかり横を向いて地に唾(つば)した...
吉川英治 「三国志」
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