...沙漠よりも静謐である絶望はヒトを呼び止める無表情である表情の無智である一本の珊瑚の木のヒトの頸(クビ)の背方である前方に相対する自発的の恐懼からであるがヒトの絶望は静謐であることを保つ性格である...
李箱 「且8氏の出発」
...あの鷹雄の傲然とした態度に相対すると...
犬養健 「愚かな父」
...人は神仏の前あるいは崇高な人格者に相対する時...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...二つの相対する独立したものをもってくるのである...
中井正一 「美学入門」
...四「佐久間氏、――頭(ず)が高いッ」「――――」奥の一室、主客相対すると、いきなり喰わせたのはこの一喝でした...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...三之助の死骸の引っ掛って居る忍び返しと相対するのは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...他の貴族主義に対して挑戦(ちょうせん)するところの同じ権力感情の相対する争闘だから...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...或は相対する人の涙がかかつてさう感ぜられるといふのであらうか...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...我が日本の婦人と西洋諸国の婦人と相対するときは...
福沢諭吉 「日本男子論」
...酔を得ない私と相対するのを嫌つてゐた...
牧野信一 「熱い風」
...あの境内の風致や本郷台と相対する眺望もさることながら...
正岡容 「巣鴨菊」
...客観的美積極的美と消極的美と相対するが如く...
正岡子規 「俳人蕪村」
...私と云うものを挾んで相対する彼等は...
宮本百合子 「傾く日」
...死は生と相対するものではなく...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...一隊と一隊とが相対するとき(例えば...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...北支の原野に乗り出したものの、相対する敵、歩を突いて来んもんじゃから、マが持てんそこで連日演習である、専ら童心にかえッて戦争ごッこをやッている王手飛車があろうと桂馬のフンドシがあろうと端歩は動かんモノである...
山中貞雄 「陣中日誌(遺稿)」
...正しき道だと云うのですか」宿の湯へはいってから座敷に相対するとすぐ...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...それは如何に相対する自然が美しくあろうと...
若杉鳥子 「独り旅」
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