...赤い着物を着て女兒共は打ち連れて太皷の音を的にさゞめいて行く...
石川啄木 「鳥影」
...強い太皷の響き、調子揃つた足擦れの音、華やかな、古風な、老も若きも戀の歌を歌つてゐる此境地から、不※目を上げて其靜かな月を仰いだ心持は、何人も生涯に幾度となく思浮べて、飽かずも其甘い悲哀に醉はうとするところであらう...
石川啄木 「鳥影」
...それを奨励皷舞したことはこの時代に始まっているのである...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...俳句趣味の普及をはかる点より論ずるも幾分か大兄などは皷吹奨励の責任ありと存候...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...俳句に文章にもっと英気を皷舞して刷新をしなければいかないですよ...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...大きな皷を御うちの由これも大慶に存じます...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...皷ヶ浦はおだやかに千鳥が啼いてゐた...
種田山頭火 「行乞記」
...(III 145)然かく宣んして將卒の魂を勵まし勇を皷す...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...デーイポボスは勇猛の思を皷して圓形の盾を其前ふりかざし...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...太皷を叩く前座の坊主とは帰り道がちがうので...
永井荷風 「雪の日」
...在野の政客暴民を皷煽(こせん)し電車を焼き官庁を破壊す...
永井荷風 「礫川※[#「彳+淌のつくり」、第3水準1-84-33]※[#「彳+羊」、第3水準1-84-32]記」
...櫓太皷の破れるやうな強い音とか...
長谷川時雨 「花火と大川端」
...四打つや皷のしらべ...
樋口一葉 「たけくらべ」
...半日(はんにち)は町(まち)に遊(あそ)んで見(み)聞(き)くは三味(さみ)に太皷(たいこ)にあけ紫(むらさき)のなり形(かたち)...
樋口一葉 「たけくらべ」
...一現今印度の大衆を皷舞しつつあるスワデシの希望は...
エム・ケー・ガンヂー 福永渙訳 「スワデシの誓」
...重い太皷の鳴り渡るのも歌六がやれば嬉しい...
正岡容 「随筆 寄席風俗」
...憂國の精神を皷舞するに足るものあり...
吉井幸藏 「海島冐險奇譚 海底軍艦」
...ぞめきというあの吉原囃子の特有な太鼓や皷...
吉川英治 「紅梅の客」
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