...これは適当の方法をもって必ず皆済(すま)していただかねばなりません...
有島武郎 「小作人への告別」
...儀式は皆済む...
アルチバシェッフ M. Artzibaschew 森鴎外訳 「罪人」
...年賦にしてもらって十ヵ年もすれば皆済しうるであろう...
犬田卯 「荒蕪地」
...その金を今日(きょう)のうちに御皆済ねがいたいので...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「熊」
...皆済してから潔く告白しようと――」「ばかを言いたまえ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...楽しく未来にはいってゆく前に過去の負いめを皆済ましたいと願った...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...皆済目録トカヲ代リニヤッタトテ...
中里介山 「大菩薩峠」
...何年かの後ようやく負債だけは皆済(かいさい)したが...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...右本日受取(うけとり)右月賦金は皆済相成候事(かいざいあいなりそうろうこと)と島田の手蹟で書いて黒い判がべたりと捺(お)してあった...
夏目漱石 「道草」
...よく聞きたまえ月十円ずつで六百円なら何年で皆済(かいさい)になると思う...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...皆済まなさうな顔だ...
原民喜 「焔」
...鬮引(くじびき)にて満座に至りて皆済(かいさい)になる仕組(しくみ)であるが...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...其後甲は堅い川石の老舗たる教科書屋だけに漸次月賦で皆済したとか聴いたが...
宮武外骨 「一円本流行の害毒と其裏面談」
...皆済(かいさい)して...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...けれど家賃の停滞までは皆済ましきれず...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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