...三男の狷介と云ふのが靜子の一歳下の弟の志郎と共に士官候補生になつてゐる...
石川啄木 「鳥影」
...狷介なんかも兄貴に絶交して遣らうなんて云つてゐた...
石川啄木 「鳥影」
...首尾よく合格して軍人となっても狷介(けんかい)不覊(ふき)の性質が累(わずらい)をなして到底長く軍閥に寄食していられなかったろう...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...陸は狷介気を吐く野客であった...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...兄の性行に狷介味(けんかいみ)があまりに多かった...
岡倉由三郎 「茶の本」
...狷介(けんかい)といふものです...
太宰治 「清貧譚」
...」「狷介、結構です...
太宰治 「清貧譚」
...其の實質概して狷介にして餘裕なし...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...狷介(けんかい)にして善く罵(ののし)り...
中島敦 「斗南先生」
...死んだ伯父は「狷介(けんかい)ニシテ善(よ)ク罵リ...
中島敦 「斗南先生」
...その狷介不羈(けんかいふき)な魂と...
野村胡堂 「楽聖物語」
...酒と狷介(けんかい)に煩(わずら)はされて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...狷介なのが玉に傷...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...今しも一種狷介な足調(どり)で上って行く黒ずくめの陰気な人物は...
久生十蘭 「魔都」
...何しろ御承知のような狷介な男ですから...
久生十蘭 「魔都」
...元来狷介な私のことでありますから...
久生十蘭 「魔都」
...――あの人は本当は狷介(けんかい)なのかもしれない...
山本周五郎 「いさましい話」
...狷介(けんかい)不覊(ふき)なところがある...
吉川英治 「剣の四君子」
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