...6妥協を忌む、孤立を忌む、狷介を忌む...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...狷介なんかも兄貴に絶交して遣らうなんて云つてゐた...
石川啄木 「鳥影」
...從つて何方かといふと狷介(けんかい)な...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...末路寂寞(せきばく)として僅(わずか)に廓清(かくせい)会長として最後の幕を閉じたのは啻(ただ)に清廉や狷介(けんかい)が累(わざわ)いしたばかりでもなかったろう...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...例えば西園寺(さいおんじ)侯の招宴を辞する如きは時の宰相たり侯爵たるが故に謝絶する詩人的狷介(けんかい)を示したもので政治家的または外交家的器度ではない――という...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...狷介(けんかい)といふものです...
太宰治 「清貧譚」
...其の實質概して狷介にして餘裕なし...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...みだりに胸襟を開かず、狷介狐高、体面を保ち、終始矜持をもち続けた生活を、十一谷君は守り通したのだった...
豊島与志雄 「十一谷義三郎を語る」
...向さんは当時狷介剛直な学者として他の教員からも生徒からも...
永井荷風 「冬の夜がたり」
...死んだ伯父は「狷介(けんかい)ニシテ善(よ)ク罵リ...
中島敦 「斗南先生」
...狷介不羈(けんかいふき)...
長谷川時雨 「竹本綾之助」
...削(そ)ぎ立てたようなトゲトゲした顔を狷介(けんかい)にふり立て...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...早速要点に触れさせて頂きます」真名古の狷介不屈と来たら...
久生十蘭 「魔都」
...監視員はひどく狷介で...
久生十蘭 「淪落の皇女の覚書」
...亡くなった内儀さんへの一種の狷介な心からである...
矢田津世子 「神楽坂」
...幾らか狷介(けんかい)でかたくなな人間になっていった...
山本周五郎 「はたし状」
...儀は狷介(けんかい)」とは...
吉川英治 「三国志」
...あんな口達者で狷介(けんかい)な人間は見たこともあるまいから...
吉川英治 「平の将門」
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