...一夜のうちに崩壊(ほうかい)す――白堊館最初に犠牲(ぎせい)となる...
海野十三 「共軛回転弾」
...白堊(はくあ)の壮麗な伯爵邸の二階の窓や...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...しかし渓流が処々に山村を点綴して、白堊の土蔵あり、田舎籬落あり、時にはトンネル、時には渓橋、時には飛瀑、時には奇岩といふ風に、行くままに、進むままにさながら文人画の絵巻でも繙くやうに、次第にあらはれて来るさまは、優に天下の名山水の一つとして数ふるに足りはしないか...
田山花袋 「耶馬渓の一夜」
...同じ白堊の建物で独立していた...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...柳のある土手へ白堊塗(はくあぬ)りのそり橋がかかってその下に文人画の小船がもやっていた...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...オロオソーンの白堊の府...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...煉瓦と白堊の小廟が築かれました...
豊島与志雄 「碑文」
...一年中白堊(はくあ)の別荘で飾られ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...彼らは黒牛に白堊(はくあ)を塗りつけて言った...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...あの白堊(はくあ)...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...白堊(はくあ)の家はつらなり...
長谷川時雨 「モルガンお雪」
...以前は市の駐在部であつたといふ白堊(はくあ)の建物の庭にトラックがはいつてゆくと...
林芙美子 「浮雲」
...一つは頂上から中腹まで金の天蓋をのせた白堊の殿堂がひしめいている...
久生十蘭 「新西遊記」
...宏荘な白堊の寺院が...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...やがて事実となつて再び白堊館の大椅子に収り終せたテオダル・ルーズベルトの偉大な人気を髣髴させるが如く...
牧野信一 「サクラの花びら」
...垂直の白堊(はくあ)岩が見え始めて...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...さ霧する白き木柵幹彫れる桐のいくもと剥げそめし白きペンキの木柵に人人は倚りそのペンキあるいは剥げあるものは庭をのぞめり一鐘のラッパが鳴りて急ぎ行く港先生白堊城秋のガラスはひらごとにうつろなりけり...
宮沢賢治 「校庭」
...『白堊紀』の中の短篇が微(かすか)に記憶にのぼりました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
便利!手書き漢字入力検索