...父は黙ってまじまじと癇癪玉(かんしゃくだま)を一時に敲(たた)きつけたような言葉を聞いていたが...
有島武郎 「親子」
...「癇癪玉」ってんだ綽名が――知ってるか彼奴を...
有島武郎 「かんかん虫」
...妙子さんが攫われてしまったんだ」博士はとうとう癇癪玉(かんしゃくだま)を破裂させた...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...「何時(いつ)の間にそんなことが……」「君はそれが分らないのか」明智は癇癪玉(かんしゃくだま)を破裂させた...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...持前の癇癪玉(かんしやくだま)を破裂させた...
薄田泣菫 「茶話」
...五十嵐は又厭や/\乍ら其財布を懷に押込んでもう大阪にも行かず家に歸つて見ると前囘に陳べたやうな細君の淺ましい癡態を見て癇癪玉が一時に破裂した...
高濱虚子 「俳諧師」
...早く誰かに向って癇癪玉を破裂させたほうが...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...癇癪玉を押えつけるのを...
豊島与志雄 「水甕」
...ついに少し癇癪玉(かんしゃくだま)が焦(じ)れてきて...
中里介山 「大菩薩峠」
...奥歯で囓(か)み潰(つぶ)した癇癪玉(かんしゃくだま)が炎となって鼻の穴から抜けるので...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...いきなり癇癪玉(かんしやくだま)を爆發させました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...家では母に癇癪玉ぶっ放した...
原民喜 「焔」
...癇癪玉が破裂しそうになった...
火野葦平 「花と龍」
...おじさまの癇癪玉は...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...朝からの癇癪玉を一ぺんに破裂さしていたもので...
夢野久作 「暗黒公使」
...スッ込んでおいで」犬はとうとう癇癪玉を破裂させました...
夢野久作 「どろぼう猫」
...癇癪玉(かんしゃくだま)一蹉(さだ)ノ森にいた薩軍の陣屋で...
吉川英治 「松のや露八」
...しかし癇癪玉(かんしゃくだま)も...
吉川英治 「松のや露八」
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