...熱を病んだやうに慌しく――わしを彼女から引離してしまふ嶮しい山路の上に...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...声を揚げるどころかわたしの体は瘧(おこり)を病んだように...
芥川龍之介 「報恩記」
...病んだ精神のうらぶれた中年男として...
梅崎春生 「幻化」
...『それを苦に病んだんぢやねえかな』といふことになつた...
田山録弥 「田舎からの手紙」
...一本の病んだ林檎(りんご)の古木が...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その三百二阿部正弘が丁巳の歳に病んだ時...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...」此役正方は軍中に病んだ...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...藤陰は東京より帰つた直後に病んだと見える...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...八月には棠軒の妻柏(かえ)が大に病んだ...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...母親は長く腎臓(じんぞう)を病んだのち...
山本周五郎 「青べか物語」
...母が死んだのは黒門のことを気に病んだためであった...
山本周五郎 「似而非物語」
...七年病んだあげく今年の二月に死んだ...
山本周五郎 「ひとでなし」
...もし一頭の犬でも病んだらものものしい...
吉川英治 「大岡越前」
...この天相は、なんの瑞祥(ずいしょう)だろうか」事毎に、彼は気に病んだ...
吉川英治 「三国志」
...痘瘡(ほうそ)を病んだか」「はい...
吉川英治 「私本太平記」
...頭に疔(ちょう)という腫物(はれもの)を病んだことがある...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...中風を病んだ揚句じゃによって...
吉川英治 「宮本武蔵」
...二胸を病んだ白藤鷺太郎(しらふじさぎたろう)は...
蘭郁二郎 「鱗粉」
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