...声を揚げるどころかわたしの体は瘧(おこり)を病んだように...
芥川龍之介 「報恩記」
...間もなく母は病んだ...
石川啄木 「鳥影」
...建物のなかに淀(よど)んでゐた例の欝々と病んだやうな梅の重たい匂とが...
犬養健 「朧夜」
...生前痔疾(じしつ)を病んだことを思い出したのだった...
海野十三 「西湖の屍人」
...喘息を病んだ風琴のやうな変にしやがれた声で...
薄田泣菫 「茶話」
...そのうち彼は肋膜を病んだ...
豊島与志雄 「椎の木」
...嘗て胃腸を少しく病んだことがあるが...
豊島与志雄 「旅だち」
...一本の病んだ林檎(りんご)の古木が...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...身体の節々が病んだりして...
中谷宇吉郎 「ジストマ退治の話」
...私はあなたに相次いで病んだといふことです...
水野仙子 「道」
...だれも見ぬ船の中にいながら身なりを気に病んだりした...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...」此役正方は軍中に病んだ...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...母親は長く腎臓(じんぞう)を病んだのち...
山本周五郎 「青べか物語」
...母が死んだのは黒門のことを気に病んだためであった...
山本周五郎 「似而非物語」
...あれから足を病んだもんで……」「足をどうかなさったんですか」「冬になると痛むだ...
山本周五郎 「柳橋物語」
...するとそれを苦に病んだものかどうかわからぬが...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...頭に疔(ちょう)という腫物(はれもの)を病んだことがある...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...二胸を病んだ白藤鷺太郎(しらふじさぎたろう)は...
蘭郁二郎 「鱗粉」
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