...なんだか張合(はりあい)ない疲労ばかりが残った...
芥川龍之介 「葬儀記」
...ふつうの平地を歩くよりずっと疲れるのである...
梅崎春生 「幻化」
...いつもの丹念な設計に疲れ果てたのであろう...
大下宇陀児 「乱歩分析」
...そしてがっくりと疲れを覚えて喘(あえ)ぐようにじっとちゃぶ台に靠(もた)れていた...
橘外男 「逗子物語」
...さも疲れたといふやうにして鼾をかいてゐた...
田山録弥 「浴室」
...軽薄才士や疲れきった知識者などの公衆に...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...王子は疲れきった悲しい心で...
豊島与志雄 「夢の卵」
...私は先方が疲れて一息入れているものと考え...
中島敦 「南島譚」
...――お前も來るか」「へエ――」ガラツ八は疲れも忘れた樣子で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...すつかり疲れ切つてゐたし...
林芙美子 「浮雲」
...疲れないやうに、疲れないやうに、と軽い、軽い、祈り……...
原民喜 「魔のひととき」
...筋肉の活動と疲労との事を茲(ここ)に書いたのは...
正木不如丘 「健康を釣る」
...明日天気になあれ」と子供らは歌いながらあっちこっちの横町や露路に遊び疲れた足を物の匂(にお)いの漂う家路へと夕餉(ゆうげ)のために散って行く...
水上滝太郎 「山の手の子」
...疲労飽満の間にも勝利の凱歌をあげている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...都会の目は多くは疲れている...
柳田国男 「雪国の春」
...生き疲れ、貴女は再婚しなければいけない、なんて...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...矢代はがっかりと疲れてしまった...
横光利一 「旅愁」
...せめて猪(しし)の子でも出て来ねば」「まだ季節が早い」ふたりは、疲れた脚を、草に投げた...
吉川英治 「源頼朝」
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