...あたかも処女作を発表する場合と同じ疑懼心(ぎくしん)が手伝って...   
内田魯庵  「二葉亭四迷の一生」 
...犯罪者の疑懼(ぎく)などは影さえも差さなかった...   
江戸川乱歩  「恐ろしき錯誤」 
...二 列強支那の疑懼心を利用す第二回の東方平和論はこれを日露戦争の後に発表した...   
大隈重信  「三たび東方の平和を論ず」 
...全く種類を異にしたある別の疑懼(ぎく)の念が蠢動(しゅんどう)していた...   
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」 
...堕胎疑懼(ぎく)等...   
外村繁  「澪標」 
...墜落しはすまいかという疑懼のために後に引戻されることがある...   
豊島与志雄  「明日」 
...中江が漠然と而も不断に疑懼していたことだった...   
豊島与志雄  「立枯れ」 
...一月に女を後にして來る時は心は疑懼と不安とを感ずるのみであつたが其夜女に去られた時はつく/″\...   
長塚節  「開業醫」 
...不安と疑懼(ぎく)とを包む空気の中へ入って行きました...   
野村胡堂  「銭形平次捕物控」 
...不安と疑懼(ぎく)と...   
野村胡堂  「銭形平次捕物控」 
...武家としての生活に疑懼(ぎく)を生じ...   
野村胡堂  「銭形平次捕物控」 
...あのマドレエヌに逢ってみたらイソダンで感じたように楽しい疑懼(ぎく)に伴う熱烈な欲望が今一度味われはすまいか...   
マルセル・プレヴォー Marcel Prevost 森鴎外訳 「田舎」 
...思いに疑懼(ぎぐ)がきざして来ると...   
本庄陸男  「石狩川」 
...堀が今少しく精(くは)しく知りたいと思ふやうな事は書いてなくて、読んでも読んでも、陰謀に対する九郎右衛門の立場、疑懼(ぎく)、愁訴(しうそ)である...   
森鴎外  「大塩平八郎」 
...思慮のある男には疑懼(ぎく)を懐(いだ)かしむる程の障礙物(しょうがいぶつ)が前途に横(よこた)わっていても...   
森鴎外  「雁」 
...渋江氏では疑懼(ぎく)の間に年を送った...   
森鴎外  「渋江抽斎」 
...キリシタンとなろうとしている者の疑懼を除きたい...   
和辻哲郎  「鎖国」 
...人々は疑懼し、神父クエリヨもそれを危んだが、純忠は決然としてその招待に応じた...   
和辻哲郎  「鎖国」 
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