...』疑懼(ぎく)のカリギュラは...
太宰治 「古典風」
...中江が漠然と而も不断に疑懼していたことだった...
豊島与志雄 「立枯れ」
...一月に女を後にして來る時は心は疑懼と不安とを感ずるのみであつたが其夜女に去られた時はつく/″\...
長塚節 「開業醫」
...不安と疑懼(ぎく)とに顫(ふる)えていたのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...武家としての生活に疑懼(ぎく)を生じ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一脈の疑懼(ぎぐ)を感じたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...今の疑懼(ぎく)の心持は昔マドレエヌの家の小さい客間で...
マルセル・プレヴォー Marcel Prevost 森鴎外訳 「田舎」
...嫌われるだろうと思う疑懼(ぎく)に交って...
マルセル・プレヴォー Marcel Prevost 森鴎外訳 「田舎」
...彼のかすかな疑懼(ぎぐ)は...
本庄陸男 「石狩川」
...」「わたくしの疑懼は...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...思慮のある男には疑懼(ぎく)を懐(いだ)かしむる程の障礙物(しょうがいぶつ)が前途に横(よこた)わっていても...
森鴎外 「雁」
...渋江氏では疑懼(ぎく)の間に年を送った...
森鴎外 「渋江抽斎」
...此疑懼が意識の閾の上に頭を擡げて來るのである...
森林太郎 「高瀬舟」
...僕の願にジユリエツトが応ぜないかも知れないと云ふ疑懼(ぎく)は...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「不可説」
...疑懼(ぎく)し、躊躇するところは絶対にない...
夢野久作 「甲賀三郎氏に答う」
...疑懼のため行かなかったロペス・デ・カルバリョなどであった...
和辻哲郎 「鎖国」
...キリシタンとなろうとしている者の疑懼を除きたい...
和辻哲郎 「鎖国」
...人々は疑懼し、神父クエリヨもそれを危んだが、純忠は決然としてその招待に応じた...
和辻哲郎 「鎖国」
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