...未だ聽かざりし時の我疑懼(ぎく)...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...全く種類を異にしたある別の疑懼(ぎく)の念が蠢動(しゅんどう)していた...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...私の疑懼の念はまた高まってきた...
豊島与志雄 「或る女の手記」
...中江が漠然と而も不断に疑懼していたことだった...
豊島与志雄 「立枯れ」
...疑懼の念が起った...
豊島与志雄 「反抗」
...不安と疑懼(ぎく)とに顫(ふる)えていたのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...不安と疑懼(ぎく)と...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...之を疑はんと欲して中心に其疑懼の端を得ざる者なり...
福沢諭吉 「帝室論」
...今の疑懼(ぎく)の心持は昔マドレエヌの家の小さい客間で...
マルセル・プレヴォー Marcel Prevost 森鴎外訳 「田舎」
...嫌われるだろうと思う疑懼(ぎく)に交って...
マルセル・プレヴォー Marcel Prevost 森鴎外訳 「田舎」
...彼のかすかな疑懼(ぎぐ)は...
本庄陸男 「石狩川」
...思いに疑懼(ぎぐ)がきざして来ると...
本庄陸男 「石狩川」
...跡部が丁度この新(あらた)に生じた疑懼(ぎく)に悩まされてゐる所へ...
森鴎外 「大塩平八郎」
...この疑懼(ぎく)の犠牲になったようなものである...
森鴎外 「渋江抽斎」
...文芸の世界は疑懼(ぎく)の世界となった...
森鴎外 「沈黙の塔」
...疑懼(ぎく)し躊躇する事は絶対にない...
夢野久作 「探偵小説の真使命」
...天分の疑懼はしばらくの間私の心を苦しめなくなる...
和辻哲郎 「生きること作ること」
...人々は疑懼し、神父クエリヨもそれを危んだが、純忠は決然としてその招待に応じた...
和辻哲郎 「鎖国」
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