...錦木の許(もと)へ金剛経(こんがうきやう)の疏抄(そせう)を一冊忘れて行つた...
芥川龍之介 「孤独地獄」
...南禪寺の疏水工事を見た時もいつも同じやうな顏附をして居て...
高濱虚子 「俳諧師」
...弁疏的な口実の拠り処でしかない...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...又、疏食を食ひ、水を飮み、肱を曲げて枕にす、樂亦其中に在りといふ風に、貧苦を美化し、或は、若し我配處に赴かずんば何を以てか邊鄙の群類を化せんと言つて、迫害を樂觀し、或は其中に一種の意義を認むる樣なのは第三である...
朝永三十郎 「學究漫録」
...爾雅の郭璞の序の疏に春秋元命包を引いてゐるが...
内藤湖南 「爾雅の新研究」
...自己の一身上のための弁疏(べんそ)哀願は後廻しにして...
中里介山 「大菩薩峠」
...「勘次(かんじ)さん與吉(よきち)こと起(おこ)してた處(とこ)なんだよ」内(うち)の女房(にようばう)は分疏(いひわけ)してやつた...
長塚節 「土」
...疏水の流れの音が淙々と爽かに流れてゐる...
林芙美子 「風媒」
...人家も疏(まば)らになり...
原民喜 「壊滅の序曲」
...自在に男女の疏通が行なわれる特飲街の習俗の中では...
久生十蘭 「虹の橋」
...落第の分疏(いいわけ)に至るまで...
二葉亭四迷 「浮雲」
...某の物若干を染むと疏すること...
南方熊楠 「失うた帳面を記憶力で書き復した人」
...邱処機が元の太祖に奏した疏(そ)に竜児の年三月日奏すとあり...
南方熊楠 「十二支考」
...註疏を検すれば、刑(けいへい)は「尾猶底也」「其源深出於底下者名※、※猶灑散也」などと云つてゐる...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...われは敢て講義を以て注疏(ちゆうそ)の書として行はるゝ筈(はず)のものなりとはいはず...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...大津のうちでは疏水の付近だけであらう...
横光利一 「琵琶湖」
...その次は大津から山科へぬける疏水で...
横光利一 「旅愁」
...さらに著者は何晏「集解」の疏釈をも追究して...
和辻哲郎 「孔子」
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