...錦木の許(もと)へ金剛経(こんがうきやう)の疏抄(そせう)を一冊忘れて行つた...
芥川龍之介 「孤独地獄」
...」と心で辯疏(いひわけ)して見ても...
石川啄木 「鳥影」
...やがて髯の赤い首席の雀部(ささべ)が遅れた分疏(いひわけ)をしながら入つて来た時...
石川啄木 「道」
...南禪寺の疏水工事を見た時もいつも同じやうな顏附をして居て...
高濱虚子 「俳諧師」
...その註疏(ちゅうそ)もまた彼の挿入する所なり...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...これも儀禮單疏を刻して世に弘めたので...
内藤湖南 「藏書家の話」
...若し野外劇は劇場を出でたる公開の場所に於て行はるゝ事を以て辯疏(べんそ)とするならば新聞記者は自ら演劇の何たるかを解しない無智文盲の徒たる事を告白するに過ぎない...
永井荷風 「十年振」
...「ケッタイなこといやはる」丹色の遊女屋の前で疏水の流れの音を聞き...
長谷川伸 「幽霊を見る人を見る」
...落第の分疏(いいわけ)に至るまで...
二葉亭四迷 「浮雲」
...唐律疏議表に、この事を称賛して「仁人之言其利薄哉」と言っておる...
穂積陳重 「法窓夜話」
...また秦の名称に従って具律という名を襲用した(唐律疏義)...
穂積陳重 「法窓夜話」
...智者大師の『観世音義疏(かんぜおんぎそ)』に晋の恵達...
南方熊楠 「十二支考」
...呉の陸(りくき)の『毛詩草木虫魚疏』下に...
南方熊楠 「十二支考」
...「これは日本に僅(わずか)三部しかない善(い)い版の『十三経註疏(ぎょうちゅうそ)』だが...
森鴎外 「渋江抽斎」
...彼ら同士の間にも十分完全な意思の疏通があること...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...こう涙して弁疏(べんそ)したということである...
吉川英治 「私本太平記」
...智周師菩薩戒疏五巻...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...これらの経疏は大乗仏教の深い哲理に対するきわめて明快な理解を示している...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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