...』と何やら辯疏(いひわけ)らしく言ひながら...
石川啄木 「鳥影」
...やがて髯の赤い首席の雀部(ささべ)が遅れた分疏(いひわけ)をしながら入つて来た時...
石川啄木 「道」
...蔭(かげ)にも日向(ひなた)にも美妙のため弁疏する事が出来ないで...
内田魯庵 「美妙斎美妙」
...羽子は溲疏(うつぎ)を一寸ンほど筒切になし...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...人間精神の地下水的意味に於ける遍漫疏通の強力な照応であって...
高村光太郎 「永遠の感覚」
...疏に中古とは周公のことであるといつてゐる...
内藤湖南 「爾雅の新研究」
...又疏には解家の説く所として先づ春秋元命包の語を擧げ...
内藤湖南 「爾雅の新研究」
...次いで六朝人と唐人とは所謂箋疏の學問で...
内藤湖南 「支那古典學の研究法に就きて」
...此だけは三國志の疏奪を范曄が補ひたりとも言ひ得べきに似たれども...
内藤湖南 「卑彌呼考」
...自己の一身上のための弁疏(べんそ)哀願は後廻しにして...
中里介山 「大菩薩峠」
...自在に男女の疏通が行なわれる特飲街の習俗の中では...
久生十蘭 「虹の橋」
...シカシ我慢しているも馬鹿気ている」ト種々(さまざま)に分疏(いいわけ)をして...
二葉亭四迷 「浮雲」
...疏にあらば晋より後のはずでいずれとも今分らぬ...
南方熊楠 「十二支考」
...疏慵にして才薄き私の如きものが...
三好達治 「間花集」
...斎の書牘には単に「義疏」と云つてある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...要路に上書して分疏(ぶんそ)した...
森鴎外 「魚玄機」
...朋友に(交わりて)数(せ)むれば斯(すなわ)ち疏(うと)んぜらる...
和辻哲郎 「孔子」
...さらに著者は何晏「集解」の疏釈をも追究して...
和辻哲郎 「孔子」
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