...彼は決して商家の事務に疎い者ではなかつたが...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...それがためかえって実際に疎いところがあっていわゆる性教育に関して全然無知識でしたが...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...また支配人や番頭任せにしてならないばかりでなく世情に疎い妻女や伜等の感情や私見に左右されることのないよう...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...その折の選者委員の長が理財局長といふのだつたが、世事に疎い私は、その局長がその後すぐさまに次官になるほどの人物とは知らなかつた...
高田保 「貸家を探す話」
...こんな憎悪感に気附く事はなはだ疎いものである...
太宰治 「お伽草紙」
...こんな憎惡感に氣附く事はなはだ疎いものである...
太宰治 「お伽草紙」
...なさけに疎い人をも動かし...
谷崎潤一郎 「三人法師」
...こう云う事には極めて疎い自分にはこの家の家庭の過去現在について知り得られた事は至って僅かで...
寺田寅彦 「雪ちゃん」
...現実に疎い理想主義的な気質などが挙げられると...
中島敦 「斗南先生」
...何か莫迦莫迦(ばかばか)しいような不愉快さを感じていた)政治的実際に疎いのは事実だったが...
中島敦 「光と風と夢」
...そこになると先生は疎いのである...
長塚節 「開業醫」
...海老茶の疎い絞りの帶を締めて...
長塚節 「菜の花」
...「どうも変ですね」世事に疎い彼は...
夏目漱石 「道草」
...彼女は彼のことを実務には全く疎いお馬鹿さんくらいに考えていた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...俺はお人好しだから俗事には疎いのさ...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...うすぐもりの日かげが何時(いつ)の間にか疎いひかりとなり...
室生犀星 「名園の落水」
...世間に疎い人でもあって...
柳田国男 「故郷七十年」
...そういうことに疎い十七という年の若さと...
山本周五郎 「柳橋物語」
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