...乳房を懷の中にかくし乍ら...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...吉野は急(いそが)しく眼をパチつかせ乍ら...
石川啄木 「鳥影」
...下唇を噛み乍らまた書出した...
石川啄木 「病院の窓」
...飛行服のバンドを緊(し)め直し乍ら...
大庭武年 「旅客機事件」
...これだけでも早くお返ししたいと思い乍(なが)ら未(いま)だにお返し出来ずにいる始末...
太宰治 「虚構の春」
...閑暇――閑暇はあり乍ら心臆して未だその期を得ざるままに日を暮し候...
豊島与志雄 「恩人」
...その無様(ぶざま)に頬張つた口つきを見てあは/\と高く笑ひ乍ら...
長與善郎 「青銅の基督」
...だから八さんは可愛いのさ」女はそんな事を言ひ乍ら...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...血の出るやうな苦勞をし乍ら育つた」「――」「父親の遺言状(ゆゐごんじやう)は寳屋が預つて居る...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...膏藥がどれ位買へると思ふ」平次はそんな無駄を言ひ乍ら...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...尤(もつと)も輪鍵は確かに掛つて居りません」それを聽き乍ら...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...變なものを振り舞はし乍ら飛んで來ました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お茶や火鉢の世話をさせ乍ら...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...生れ乍らの武家の子で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...識り乍ら接触の可能性を無視して航続した点が...
牧逸馬 「運命のSOS」
...乍併(しかしながら)...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...段段(だんだん)攻勢に転ぜざるを得ない気分に成つて大きなコンフエツチの赤い袋を小腋(こわき)に抱へ乍(なが)ら相応に巴里(パリイ)の美人へ敬意を表して歩いたのは...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...どうぞ……』といい乍(なが)ら...
蘭郁二郎 「腐った蜉蝣」
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