...大工さんが丁寧に作ったタンスを天頂真上に上げるため、一番太い綱で持ち上げた...
...町の木戸が厳重に閉されていて番太郎(ばんたろう)の半鐘(はんしょう)が叩(たた)く人もいないのに独(ひとり)で勝手に鳴響いている...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...そのあとから番太(ばんた)...
中里介山 「大菩薩峠」
...妙な悪戯(いたずら)をする人間もあったものじゃございませんか」番太の爺(おやじ)が出したのは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...旦那方は秋祭の支度で眼が廻る騒ぎで――」番太の親爺(おやじ)は心得たことを言います...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...二神田から淺草へ、近い道ではありませんが、悠長(いうちやう)な時代で、平次が行き着くまで、行倒(ゆきだふ)れの死骸はまだ取捨てる段取にもならず、町内の番太が、迷惑さうな顏をしながら、寄つて來る彌次馬を追つ拂つて居りました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「解らないのか」番太の小屋でガラツ八の歸りを待つて居た平次...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...番太は今さら気がついたように...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「泉屋の表は締めてあるし、店には多勢寢ずの番が居るし、斯う見張つて居るだけが無駄見たいなものさ」「自棄(やけ)な寒さぢや無いか」「ハクシヨ」そんな話をして居ると、番太の親爺が、戸棚を開けて、貧乏徳利を一本持出して來ました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...番太の提灯をガラッ八に差出させ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...見当りませんよ」番太の老爺(おやじ)はそう言います...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...が、外へ飛び出して見ると、大火には違ひありませんが、街の惡童共が、路地の入口に麥藁(むぎわら)をつんで、それに火を附けたものらしく、燃え上がる焔(ほのほ)は一時飴屋の甚助の軒先に迫りましたが、番太の吉六が、番手桶の水を持つて來てザツと掛けると、何んの他愛もなくバサリと消えて、あとはつままれたやうなもとの闇になります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...後家附の番太の株(かぶ)でも搜すが宜い...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...二吉村軍之進鳥追行商人馬方検分の刑吏代官所役人/手先上林の弥造北条の喜平/子分佐貫の半助/子分町方の手先博徒喜造/甲乙茶店の爺番太読売り人足四人村の男一...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...六尺棒をかい込んだ番太...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...何でも家がもとは番太をしていたとかいうので...
柳田国男 「故郷七十年」
...お燕を町に捜しに出て捕方の手にかかったものと――自身番の番太庄七...
吉川英治 「大岡越前」
...何かしばらく番太郎に囁いていたが...
吉川英治 「剣難女難」
...暁雲(ぎょううん)をやぶる明けがたの一番太鼓(だいこ)...
吉川英治 「神州天馬侠」
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