...それは二三年前に竣功した由良川尻(ゆらがはじり)瀬戸島(せとじま)の石除(いしよけ)工事に関聯したもので...
薄田泣菫 「茶話」
...由良の港を立つ由良川は霧飛びわたる曉の山の峽より霧飛びわたる曉の霧は怪しも秋の田の穗ぬれに飛ばず河の瀬に飛ぶ由良川の霧飛ぶ岸の草村に嫁菜が花はあざやかに見ゆ四所村間道からす鳴く霧深山の溪のへに群れて白きは男郎花ならし諸木々の梢染めなば萱わけて栗ひらふべき山の谷かも廿五日...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...青くゆるやかに由良川が緩って流れている綾部の町も...
正岡容 「寄席」
...由良川の如きも、海口由良の湊即ち山莊太夫が故地の近邊で、海上から見ると如何なる大河かと思はるゝ位川幅が廣い...
柳田國男 「潟に關する聯想」
...明治に入ってからは丹波の由良川と武庫川とをつなぎ...
柳田国男 「故郷七十年」
...丹波の由良川あたりでは何というか...
柳田国男 「故郷七十年」
...それに依れば、対宮津藩との剣道大試合は今年――承応元年の四月二十八日に、領地境い、由良川の広場、桔梗(ききょう)河原で挙行すると公示されてあった...
吉川英治 「剣難女難」
...由良川の上流指して出発した...
吉川英治 「剣難女難」
...既に由良川の奔流に添って二里ばかり来たところである...
吉川英治 「剣難女難」
...襟頸を引ッ掴んで由良川の激流の中へ片ッ端から投げ込んだ...
吉川英治 「剣難女難」
...はるか由良川の奔湍(ほんたん)の中に...
吉川英治 「剣難女難」
...由良川の激流を目がけて幾人かの門弟を手玉に投げこんで翻弄(ほんろう)した彼(か)の関羽髯の浪人に違いないのである――さてはよほど手練の名人なのであろうと...
吉川英治 「剣難女難」
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