...つまずかないように用心しながら...
梅崎春生 「記憶」
...彼は小説家の機嫌を悪くしないように用心しながら...
江戸川乱歩 「殺人迷路」
...」明智探偵は小わきにかかえていた小さい新聞紙の包みをとくと、中から黒い絹糸をよって作った、細いけれどもじょうぶな縄ばしごをとりだし、そのはしの、まがった金具を井戸がわにかけ、縄ばしごを井戸の中にたらして、用心しながら、それを一段一段とくだって行きます...
江戸川乱歩 「青銅の魔人」
...用心しながらほら穴の中へはいっていきました...
江戸川乱歩 「大金塊」
...山村君に、おうちへ帰るように、ささやいておいて、じぶんはひとりで怪物のほうへ、用心しながら、ジリジリと近づいていきました...
江戸川乱歩 「鉄塔の怪人」
...用心しながら中の物をあまり揺り動かさぬように...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...私もすぐに拳銃を引き抜いて用心しながら二人の後について行った...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...障子の引手に体を当てないように用心しながら入った...
田中貢太郎 「春心」
...私は落っこちないように用心しながら...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...互いに顔を見られぬように用心しながら...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...そこらに人影のないのを見すましておどり場の穴の闇にスッともぐりこみミシリとも音のせぬように用心に用心しながら天井裏の横木をさぐって息を殺して...
三好十郎 「殺意(ストリップショウ)」
...転ばないように用心しながらそっちへいった...
山本周五郎 「青べか物語」
...「そこはおれの足だ」と栄二はできるだけ用心しながら叫んだ...
山本周五郎 「さぶ」
...一丁ばかり手前で駕籠をおり、もし、また幸坊が外で遊んでいはしないかと、用心しながら、できるだけ家並の軒下を伝うようにして、その横丁へ曲っていった...
山本周五郎 「花も刀も」
...まず二百人とか云ってました」「どういう人間が云っていた」「荷駄といっしょに来た男です」万三郎は用心しながら云った...
山本周五郎 「風流太平記」
...提灯をつけます」「足もとは大丈夫だ」「つけてはいけませんか」「もう少し待とう」二人は用心しながら歩いた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...彼は暫く姉に用心しながらも写真を撮る時のやうな気になつて顔を引き絞めて見てゐると...
横光利一 「悲しめる顔」
...少年は自分の身体を見られないように用心しながらその城を見ていた...
モーリス・ルプラン 菊池寛訳 「奇巌城」
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