...そこには救世(ぐぜ)の御佛(みほとけ)、阿摩(あま)の如くよりそひて、おほ慈悲垂乳(たりち)のいく藥(ぐすり)に、咽(のど)の渇きをうるほし、ま玉なせる掌(てのひら)に、生身(なまみ)の肌(はだへ)をいたはりつつ血汐に染める深手を、癒えよと和(やは)らになだめ給ふそこしも不壞(ふゑ)の新世(あらたよ)、清きものは甦り、優女(やさめ)も法衣(ほふえ)のすがた花に、菩提樹かづらかざして、あな和魂(にぎたま)の片身やと、胸乳(むなぢ)のふくらみ(ひら)むまでに、眞白手しかと擁(いだ)きて、さこそは注がめ嬉しなみだ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...當時(そのかみ)の夢ほのかなる甦り...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...そして甦りつつあるのである...
種田山頭火 「其中日記」
...彼にも罹災当時の惨澹とした印象が甦りさうであつた...
原民喜 「氷花」
...これは凄惨な空襲の夜の記憶が彼等の眼に甦り...
原民喜 「火の子供」
...苛立たしい光線などが皮膚のすみずみに甦り...
原民喜 「忘れがたみ」
...一九四五年八月十五日以後の新しく生きようとする日本のしののめのうちに響いた人間の甦りの声々であった...
宮本百合子 「解説(『風知草』)」
...新しく心ごころに感じられはじめた生の甦りの感覚として...
宮本百合子 「解説(『風知草』)」
...何とも云えないよろこびが甦ります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...そんなものが甦ります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...まざまざとそのときの苦痛が甦ります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...今もその感じが甦ります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...君の甦りは勇ましい...
室生犀星 「愛の詩集」
...更に淡紅色に甦り...
吉江喬松 「山岳美觀」
...急にジクジクと甦り...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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