...仁王立ちの黒人青年が、ルンペンみたいなカーキ服を着て、その胸に例の大宝石「エジプトの星」を、まるで功一級の勲章のように得意然と光らかせているかと思うと、膝の上に頬杖をついた金髪娘が、日本娘の袂(たもと)の長い着物を着て、両の手首と足首とに、ダイヤの胸飾り、真珠の首飾りを、手かせ足かせの形ではめてすましている...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...胸飾りをいじりながらほとんど愉快げに話をしていた...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...法衣と胸飾りとを私は見てとった...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...紅葉の胸飾りをしたお上(のぼ)りさんたちもいる...
林芙美子 「貸家探し」
...薄汚れたチョッキや太くて縮み上がったモスリンの胸飾りも...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...しかもそのシャツの高級感は製麺業者がシャツの胸飾りに小さな鎖でつながった二つのピンを無造作に付けていて...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...粋な誕生石の胸飾りが見えた...
牧野信一 「ダイアナの馬」
...俺の君に寄する複雑な愛の徴(しるし)として胸飾りにしてくれ――と...
牧野信一 「吊籠と月光と」
...珠の冠や胸飾りを...
吉川英治 「三国志」
...赤いフリージア帽を頭に載せ、しゃんとからだを伸ばし、眼つき鋭く、胸飾りも引立ち、彼女は両方の耳で代るがわる聴き耳を立てる...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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