...実用的なローマ人の思考過程にふさわしいずっと生真面目な系統化が見えているのである...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...妙な実験をしてお目にかけるのだから」明智は生真面目な様子で...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...そしてたつた今朱文公に会つた帰(かへ)り途(みち)だといふやうな生真面目な顔をして...
薄田泣菫 「茶話」
...彼は中学校を出るとすぐに生真面目な紙屋の旦那になっている主人と...
寺田寅彦 「まじょりか皿」
...染吉はお芳の生真面目なのが嫌になって...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...これはやはり私の暮らしが生真面目なせいだろう...
野村胡堂 「平次と生きた二十七年」
...生真面目な表情で...
久生十蘭 「キャラコさん」
...ひどく分別くさい生真面目なアメリカ人になっている...
久生十蘭 「だいこん」
...小松というのはちょっとめずらしい生真面目な男で...
久生十蘭 「ハムレット」
...生真面目な顔……...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...この上もなく生真面目な哥薩克連(尤もこの手合にとつては容色などは二の次ぎのことであつたが)を...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...十分に打解けるつもりでゐてもこんな生真面目な話になると「君」とは云はないで「貴方」と云はなければならないのを白川は本意ないことに思つた...
平出修 「瘢痕」
...私は何んとも御返事いたさずに参りましたが――」と生真面目な道綱はさも困った事になってしまったようにそれを話すのだった...
堀辰雄 「ほととぎす」
...「純公が小説を書いたのか?」加藤の生真面目な声も聞えた...
牧野信一 「明るく・暗く」
...生真面目な顔で空々しい声をあげて続けるのであつた...
牧野信一 「くもり日つゞき」
...彼は生真面目な顔つきで...
牧野信一 「陽に酔つた風景」
...生真面目な顔で喘(あえ)ぎながらいった...
山川方夫 「演技の果て」
...皆な生真面目な連中であつて...
淀野隆三 「思ひ出づるまゝに」
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