...唯この唯一なるものを彼等の中に生かすところにのみ成立するのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...彼は己れを捨てて餓虎の意志を自己の中に生かすのではない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...猶冥々の間に自己を生かすものを觸知する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...その困難を切り抜けるためには何かしら絶え間なく新しい可能性を捜し出してはそれをスクリーンの上に生かすくふうをしなければならない...
寺田寅彦 「映画雑感(4[#「4」はローマ数字、1-13-24])」
...この活劇を生かす上においてきわめて重要な「俳諧(はいかい)」であると思われる...
寺田寅彦 「映画雑感(4[#「4」はローマ数字、1-13-24])」
...吾人はそれを殺すことも生かすことも出来る...
豊島与志雄 「偶像に就ての雑感」
...)そして人を正しく生かすものは...
豊島与志雄 「大自然を讃う」
...それを生かすか否かは全く君自身の力に在る...
豊島与志雄 「田原氏の犯罪」
...しかし、正法の呪法は、人を生かし、己をも生かす...
直木三十五 「南国太平記」
...さる刹那の念を生かすか...
別所梅之助 「石を積む」
...一九(いっく)の『安本丹』てふ戯作に幽霊を打ち殺すと死ぬ事がならぬから打ち生かすかも知れぬとある...
南方熊楠 「十二支考」
...その良心を持ち続けて永続して生かすことにかけては殆んど無力で怠慢であった...
三好十郎 「俳優への手紙」
...あらゆるものを抛(なげ)うってこの子を生かすのだ...
山本周五郎 「菊屋敷」
...その能を生かすためには...
山本周五郎 「さぶ」
...話の筋は骨を生かすためだって今もそういったようだが...
山本周五郎 「新潮記」
...兄の気持を生かすこと...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...天与の艱難を後に生かす質があった...
吉川英治 「三国志」
...自分の血は百年先へも生かすことが出来ると信じるからである...
吉川英治 「新書太閤記」
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