...甘藷(いも)焼けてゐる藁(わら)の火の美しく枯菊に尚(な)ほ或物(あるもの)をとどめずや起き直り起き直らんと菊枯るる十二月二十四日 鎌倉俳句会...
高浜虚子 「六百句」
...甘藷苗の竪植(たてうえ)もせぬ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...其息子が甘藷売りに往った帰りに神田の青物問屋からテリアル種(しゅ)の鼠(ねずみ)程(ほど)な可愛い牝犬(めいぬ)をもらって来てくれた...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...甘藷(さつま)や南瓜(とうなす)胡瓜(きゅうり)の温床(とこ)の仕度もせねばならぬ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...甘藷(さつま)や茄子(なす)も植えねばならぬ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...甘藷(さつまいも)の蔓は八重がらみになる...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...馬鈴薯や甘藷(さつまいも)...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...甘藷は禁止になりしとて賣るものなし...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...農婦甘藷の苗を背負ひて賣り歩むを見る...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...熟した甘藷(さつまいも)を箸でさして突き出して...
中里介山 「大菩薩峠」
...実際ムクはエラかったぜ、あのくらいの犬は人間にだってありゃしねえや」と、米友は檻の前へ、勝栗だの、煎餅(せんべい)だの、甘藷だの、にんじん、ごぼうだのと、八百屋店のように押並べて、片っ端からそれを与えつつ訓戒を加えるのでありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...甘藷(さつまいも)は土(つち)を掻(か)つ掃(ぱ)いて探(さが)し掘(ぼ)りにするのは心(こゝろ)が忙(せは)し過(す)ぎるのでぐつと引(ひ)き拔(ぬ)く...
長塚節 「土」
...秋(あき)が深(ふ)けて甘藷(さつまいも)が蒸(む)されるやうに成(な)つた...
長塚節 「土」
...お内儀(かみ)さん處(とこ)の甘藷(さつま)も盜(と)りあんしたとも...
長塚節 「土」
...冷たい菜つぱ汁とずるずるの甘藷が...
原民喜 「魔のひととき」
...お米少々に甘藷を一貫目もって来て...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...或いは炒米(いりごめ)と甘藷(かんしょ)とを合せ炊き...
柳田国男 「木綿以前の事」
...甘藷の煮たのなどとともに食う...
柳田国男 「木綿以前の事」
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