...彼女の歌声は甘美で心地よかった...
...甘美な匂いに誘われ、彼女が作ったケーキを食べたくなった...
...この甘美さには誰もが魅了されるだろう...
...その甘美な味わいに、彼はもう一度食べたくなった...
...この花の香りは甘美で、部屋中に広がっている...
...とに角(かく)も不思議に甘美(かんび)を唆(そそ)る香りが僕の鼻をうったものだから...
海野十三 「階段」
...甘美な夢の世界から...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...実に甘美(かんび)なものだった...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...彼の心がこれほど甘美な希望に浸ったことは...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...それはレナーの甘美な纏綿(てんめん)性とドゥレーパーのクラリネットの思いのほかなるうまさによるもので...
野村胡堂 「楽聖物語」
...グラナドス(Enrique Granados1867―1916)最も甘美なスペイン風の曲を作った人だ...
野村胡堂 「楽聖物語」
...ほのかな香気――幽雅で甘美な匂いがゆらゆらと立ち昇って...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...窓の中の甘美な情景というのは...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...その涙の甘美な芳醇な味...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...二つの松川の接触点に当たる念丈岳と奥南岳との鞍部で送った甘美なる一夜についての思い出も語らなければならない...
細井吉造 「二つの松川」
...そのときは半分以上も字の意味が分らないままに自分勝手にそれをハイネ好みの甘美な詩に仕上げてしまっていた奴(やつ)が実はハイネの晩年の...
堀辰雄 「旅の絵」
...甘美な泉に満足した牧童は丘のなだらかな線に体をまかせたままいつの間にか眠ってしまいます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...何も彼も忘れ洗いざらした甘美な一瞬の楽しさ...
室生犀星 「幼年時代」
...あの人との甘美な交遊を楽しむべく与えられた四年間*にくらべるならば...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...もう一度あの甘美な想像の世界にもどしてくれと迫った...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...甘美なる涙を含む「自己陶酔」の心理の裏面にはこの種の変態心理の多少を認め得ざる事なく...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...林冲に翻弄(ほんろう)されるのが甘美でさえあった...
吉川英治 「新・水滸伝」
...夏はわたしたちの家庭全体が童話の甘美な...
吉田絃二郎 「八月の星座」
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