...さういふ履歴附の文琳の茶入が陳列されるといふので...
薄田泣菫 「茶話」
...そして文琳(ぶんりん)の茶入とか古(のんこ)の黒茶碗とかに大金を投げ出して...
薄田泣菫 「茶話」
...夜は光琳(こうりん)風の枕屏風(まくらびょうぶ)のかげでねむり寒いときは朝めをさますと座敷のなかへ油団(ゆとん)をしいてゆみずを幾度にもはこばせて半挿(はんぞう)や盥(たらい)で顔をあらう...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...光琳菊(こうりんぎく)の蒔絵(まきえ)のある本間(ほんけん)の琴を横たえて坐(すわ)っていた...
谷崎潤一郎 「細雪」
...しかしここにもし光琳(こうりん)でも山楽(さんらく)でも一枚持ってくればやっぱり光って見えはしないかとも思う...
寺田寅彦 「二科展院展急行瞥見記」
...北斎は初め勝川春章(かつかわしゅんしょう)につきて浮世絵の描法を修むるの傍(かたわら)堤等琳(つつみとうりん)の門に入りて狩野(かのう)の古法を窺(うかが)ひ...
永井荷風 「江戸芸術論」
...極めて写実的ならざる光琳派(こうりんは)の色彩を思わしめる...
永井荷風 「霊廟」
...光琳(こうりん)の蒔絵(まきえ)の重箱を...
長谷川時雨 「朱絃舎浜子」
...現に光琳の画などには油画の如くネツ/\したものが尠からぬのを見てもそれは解る話だ...
菱田春草 「画界漫言」
...今度は光琳の蒔絵のような細やかな柳の葉をすいすいすいすい描き出した...
正岡容 「圓朝花火」
...(六月七日)二十七○枕許に『光琳(こうりん)画式』と『鶯邨(おうそん)画譜』と二冊の彩色本があつて毎朝毎晩それをひろげて見ては無上の楽として居る...
正岡子規 「病牀六尺」
...同じ萩の花でも光琳のは葉が硬いやうに見えて抱一のは葉が軟かく見える...
正岡子規 「病牀六尺」
...(四月二十二日)何人の忘れ置きけん枕元に尾形光琳(おがたこうりん)伝と書ける一葉摺(いちようずり)の者あり...
正岡子規 「墨汁一滴」
...光琳のように装飾のための装飾...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...慧琳の書かと疑はれるが...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...この事常楽時の栖安軒琳公(せいあんけんりんこう)幼少喝食(かつしき)の時...
柳田国男 「山の人生」
...傍に光琳のあやめにいられちゃね...
横光利一 「旅愁」
...あるいは琳派の装飾画に至るまで...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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