...またキリスト出現前のキリスト探究史なる故にある意味において救主(すくいぬし)出現の予表であり...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...嘗て目をねむつて心で見た其理想郷も今日の前に現前して見ると...
高濱虚子 「俳諧師」
...意識の上に現前させるのが...
津田左右吉 「歴史の矛盾性」
...あるいはまたそれに反して志向するところ欲求するところに背馳(はいち)した世界が現前し...
津田左右吉 「歴史の矛盾性」
...これまで予が神の現前につきて経験せるもののうち...
綱島梁川 「予が見神の実験」
...同時にまたこれらの三つの線をあたかも精神の眼に現前するもののごとくに直観するのであって...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...自己の生活に墳墓の現前を多少交じえること...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...日ごとに現前(げんぜん)した...
夏目漱石 「明暗」
...と云って無(む)はちっとも現前(げんぜん)しない...
夏目漱石 「夢十夜」
...日ごろはよくわからなかったフランス人の国民性の隠れた一面がはっきりと現前して来るようにさえ思われた...
野上豊一郎 「パリの地下牢」
...しかしこの願の本旨は臨終現前とか来迎引接とかにあるのであろうか...
三木清 「親鸞」
...かくある現前のザインの地べたを踏んまえてテンゼンとして立ち...
三好十郎 「抵抗のよりどころ」
...現前せる姿になれり...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...曾良は現前に遊女の田舎わたらいをしてあるくのを胸に描いたのであるが...
柳田国男 「木綿以前の事」
...現前の窮境に絶望せず本来の目的を固守すべきこと...
和辻哲郎 「鎖国」
...仏性の現前せざる仏性あらざるなり...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...理解ある人にとって切実なる現前の実在である...
和辻哲郎 「『劉生画集及芸術観』について」
...「人類」がかくのごとき永遠にして現前せる創造者であるとすれば...
和辻哲郎 「『劉生画集及芸術観』について」
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