...人間の個性の働きを言い現わす場合にかかる分解法によるのは私の最も忌むところである...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...眉も女性の髪や帯と同様にそのひとの階級を現わすものである...
上村松園 「眉の記」
...いつひょっくり姿を現わすかしれないのだ...
海野十三 「少年探偵長」
...まるで引ッ掻(か)いたように毛が生(は)えているという心持だけを肉の上へ持って行って現わすのであるが...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...論理――それは観念・思惟の自律性を云い現わす言葉である――がそれ自身の自主権を持つためには...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...之は元来新しいもの又は新奇なるもの(Novelle)を云い現わす...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...文章の内容を現わす側面と立派に対立せざるを得ない...
戸坂潤 「思想としての文学」
...官吏はややもすると官僚的になるということを云い現わす言葉だと見ればいい...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...伯父が姿を現わすと...
豊島与志雄 「失策記」
...同時に肌を隠すようでも現わすようでもある透明な不謹慎なかつ控え目な様を呈して...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...この眼は倦怠を現わす...
中里介山 「大菩薩峠」
...違った地角に姿を現わす...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...予がおそらくお世辞であろうと思った彼の言に対する自分の感謝の念を言葉に現わすことを得ないようにさせたからである...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「しめしあわせ」
...」この言葉は普通に解釈されているごとく王法為本の思想を現わすものと見ることができるであろう...
三木清 「親鸞」
...月並な詩や音楽に現わすよりも...
宮城道雄 「音の世界に生きる」
...それを正直に言い現わすか...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...それはもっと敬虔に言い現わすべきであろう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...実はこの非実より実を強く現わすものはないのであります...
柳宗悦 「益子の絵土瓶」
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