...かうして拓本を作つて珍重することも支那では隨分古くからやつて居ることで...
會津八一 「拓本の話」
...特に珍重するに足るものでないことを感ずるやうになつた...
阿部次郎 「合本三太郎の日記の後に」
...逸話や伝説を珍重する茶人仲間では...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...我が郷里の人こそ名物として珍重するが...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...城下では一本の桜も珍重する...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...木にのぼる芸当を持っているということを学者は珍重する...
中里介山 「大菩薩峠」
...日本で鰻を珍重する理由がよくわかった...
中谷宇吉郎 「風土と伝統」
...その眼は人間の珍重する琥珀(こはく)というものよりも遥(はる)かに美しく輝いていた...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...甘いパンといって非常に珍重するものをお料理に使うつもりですけれどもこれは滅多(めった)にない肉で犢一頭に必ずある訳(わけ)でありません...
村井弦斎 「食道楽」
...足の先の掌(たなぞこ)の肉は支那料理で珍重する上等の御馳走だ...
村井弦斎 「食道楽」
...火は強過ぎるよりも弱過ぎた方が大丈夫です」○チースは黴(かび)の生じやすきものにて外国人はその黴あるものを珍重するなり...
村井弦斎 「食道楽」
...霊芝というものは支那あたりに珍重するばかりでなく...
室生犀星 「庭をつくる人」
...我々のキャベツやパセリをどんなに珍重することであろうかと思う...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...または笹の葉や竹の皮に挟んで運ぶのを珍重するようになった...
柳田國男 「食料名彙」
...すぐに大久保・長久保などと言って珍重する例が多いのである...
柳田國男 「地名の研究」
...単に稀有なる故に珍重するという以外...
柳田國男 「どら猫観察記」
...その中(うち)に或る深山の谷間を通ったら福岡地方で珍重する忍草(しのぶぐさ)が...
夢野久作 「近世快人伝」
...唯だ珍重するのは愛情だ...
與謝野寛 「南洋館」
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