...」お蔦の記念の玉の緒は...
泉鏡花 「婦系図」
...玉の緒かけての恋中(こいなか)に...
伊藤左千夫 「春の潮」
...已(すで)に絶えなん玉の緒を...
巌谷小波 「こがね丸」
...すなはちその御頸珠(みくびたま)の玉の緒ももゆらに取りゆらかして一八...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...ここにその御髮を握(と)れば、御髮おのづから落ち、その御手を握(と)れば、玉の緒また絶え、その御衣(みけし)を握(と)れば、御衣すなはち破れつ...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...次にスサノヲの命が天照らす大神の左の御髮に纏(ま)いておいでになつた大きな勾玉(まがたま)の澤山ついている玉の緒(お)をお請(う)けになつて...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...タマノオヤの命に命じて大きな勾玉(まがたま)が澤山ついている玉の緒の珠を作らしめ...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...また玉の緒を腐らせて御手に三重お纏きになり...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
......
武田祐吉 「古事記」
...それからたとえば踊りつつ月の坂道ややふけてはたと断えたる露の玉の緒とでもいったような場面などがいろいろあって...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...消えんとしたる彼女(かれ)が玉の緒を一たびつなぎ留め...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...今日もまた生き残りたる玉の緒の生命尊く思ほゆるかもを思い出し幾度も詠んだ...
永井隆 「長崎の鐘」
...玉の緒にいより垂らして...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...わづかに残る玉の緒の我れとくやしき境界にたゞよふ子あり...
樋口一葉 「琴の音」
...かくして玉の緒も絶え絶えに...
正岡容 「小説 圓朝」
...色変はる袖をば露の宿りにてわが身ぞさらに置き所なきはずるる糸は(侘(わ)び人の涙の玉の緒とぞなりぬる)とだけ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「逢はずば何を」(片糸をこなたかなたに縒りかけて合はずば何を玉の緒にせん)と薫は歎かれるのであるが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...四新九郎は玉の緒のきれた現(うつつ)を覚えて...
吉川英治 「剣難女難」
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