...彼の人物性行は、下の遺書によつても幾分の説明を得るに相違ないが、猶(なほ)二三、予が仄聞(そくぶん)した事実をつけ加へて置けば、ドクトルは当時内科の専門医として有名だつたと共に、演劇改良に関しても或急進的意見を持つてゐた、一種の劇通だつたと云ふ...
芥川龍之介 「開化の殺人」
...唖々君が猶も洩らしたのは此の上の學校へ上らぬのと...
生田葵山 「永井荷風といふ男」
...」と猶予(ためら)わず頷(うなず)いた...
泉鏡花 「婦系図」
...)口移しに薬を飲まして……」酒井は猶予(ため)らわず...
泉鏡花 「婦系図」
...老女は猶かにかくと申合せる...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...何処(どこ)を故国と頼むべき無き猶太(ユダヤ)民族と成り果てた事を顧みざるものである...
大隈重信 「永久平和の先決問題」
...瀧口は猶ほも默然として...
高山樗牛 「瀧口入道」
...それはいろ/\なものが残つてゐれば猶好いが...
田山録弥 「半日の閑話」
...」「そんなもの、猶更じゃないの...
豊島与志雄 「慾」
...今日(こんにち)猶(なほ)比較的興味あるものは矢張(やはり)水流れ船動き橋かゝる処の景色である...
永井荷風 「水 附渡船」
...彼(かれ)は微(かす)かに白(しろ)い水蒸氣(ゆげ)が鍋(なべ)から立(た)ち始(はじ)めた時(とき)お玉杓子(たまじやくし)で掻(か)き立(た)てゝ吸(す)つて見(み)たが猶且(やつぱり)冷(つめ)たかつた...
長塚節 「土」
...今猶文学なぞに執心してゐる奴は愚物に限る』なぞ...
中原中也 「非文学的文士」
...猶も同じ疑問に拘泥して居る間に...
宮本百合子 「或日」
...わたくしは今も猶思軒の文を愛好してゐる...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...猶(なほ)晶子は雑誌婦人画報などに寄稿する前約(ぜんやく)があつた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...森林を燒き拂つて猶その炎の舌は...
吉江喬松 「山岳美觀」
...その猶予を与えまいとして...
吉川英治 「江戸三国志」
...猶予することはないぞ...
吉川英治 「剣難女難」
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