...また自分たちが猥雑(わいざつ)な心もちにとらわれやすいものだから...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...ひどく猥雑なものである...
石川欣一 「山を思う」
...彼女たちは大きな声で卑猥(ひわい)な歌をうたう...
海野十三 「暗号数字」
...おなじ羽色の烏(からす)が数百羽集ると猥雑(わいざつ)に見えて来るので同類たがいに顰蹙(ひんしゅく)し合うに到る...
太宰治 「惜別」
...駅売りの粗悪で卑猥(ひわい)な雑誌などにも載るようになり...
太宰治 「人間失格」
...ただ落語や川柳には低級なあるいは卑猥(ひわい)な分子が多いように思われており...
寺田寅彦 「漫画と科学」
...猥(みだ)らな端唄(はうた)の文句などを低声(こごえ)で謡(うた)って...
徳田秋声 「あらくれ」
...猥雑な場末町に住みついた町医者の感じでもある...
外村繁 「澪標」
...詩もない(作詩法一冊とベランゼーとフランソア・コペーとを除いては)国民――感慨と大袈裟(おおげさ)な身振りと誇張した言葉と猥褻(わいせつ)書との国民であった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...○猥※なる文学絵画の世を害する事元より論なし...
永井荷風 「猥褻独問答」
...猥(みだ)らな話で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あしの下ねの夢ぞよしあし」などと猥(ろう)がわしい和歌を詠み...
久生十蘭 「無月物語」
...卑猥きはまる唄をうたつたり...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...川島と菊田が来り、宿で猥談となる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...式を猥(みだ)りにくずさないから...
柳宗悦 「蓑のこと」
...――ひでえ阿魔(あま)だ」みんなは猥がましくきゃらきゃらと笑った...
山本周五郎 「留さんとその女」
...蜚語雑言(ひごぞうごん)を猥(みだ)りにして...
吉川英治 「新書太閤記」
...毎日飽きもせぬ猥談(わいだん)に笑いこける...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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