...あれは日本人或は日本の文士だけが独り合点(がてん)の使ひ方である...
芥川龍之介 「雑筆」
...「青雲の志ある者の軽々しく口にすべき語にあらず」とは燕雀生の独り合点(がつてん)なり...
芥川龍之介 「念仁波念遠入礼帖」
...いや」と東屋氏は妙な独り合点をしながら...
大阪圭吉 「死の快走船」
...そうしてもっともらしい顔でそれぞれ独り合点して暮している世の俗人たちがうらやましい...
太宰治 「新釈諸国噺」
...いい気な独り合点で...
太宰治 「津軽」
...記者は独り合点をして...
谷崎潤一郎 「蘿洞先生」
...然しそれは十内の独り合点だったかも知れない...
豊島与志雄 「広場のベンチ」
...独り合点に陥る嫌いもあるが...
中山太郎 「獅子舞雑考」
...ことさら尋(たず)ねもせずに独り合点(がてん)している間(ま)に...
新渡戸稲造 「自警録」
...よしよし」と課長は独り合点して大きくうなずいた...
平林初之輔 「犠牲者」
...時にはぜひ必要な筆触が作者の主観の中で独り合点されて省略されているような場合もある...
平林初之輔 「探偵小説壇の諸傾向」
...これはどうも下(しも)の患いらしいと独り合点して...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...それもしばしば独り合点や...
山本周五郎 「青べか物語」
...なにか独り合点に思いつめて逆上したのであろう」「御推察どおりと存じます...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...僕は由来を聞かないで独り合点(がつてん)をして居た方が一層興味が深かつたと思つた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...または独り合点するところでもあったのか...
吉川英治 「私本太平記」
...二条家の体面を損(そこ)ねぬようにすればよいのであろう」独り合点(がてん)にうなずいた...
吉川英治 「私本太平記」
...平次郎は、独り合点に、「アア分った」と、胸のうちでつぶやいた...
吉川英治 「親鸞」
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