...猪牙船(ちょきぶね)の船腹にものういささやきをくり返していたのである...
芥川龍之介 「大川の水」
...伊藤は牙籌(がちゅう)一方の人物で...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...彼らの恐ろしき牙は...
海野十三 「軍用鮫」
...しかし象牙のようになめらかな手ざわりだった...
海野十三 「人造人間殺害事件」
...胸許をあおっていた扇子の細かい象牙骨をシャリシャリと鳴らした...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...象牙(ぞうげ)でこしらえた小さい角棒の組合せから...
徳田秋声 「挿話」
...天が特に爪牙(そうが)を授けて...
中里介山 「大菩薩峠」
...血」どっと象牙の鍵盤をひたした碧血(へきけつ)――振り上げた深沢深の顔から胸へ...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...西班牙つて實に不思議なところだ! ひよいと取つつきの部屋へ入ると...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「狂人日記」
...嵐雪は人事を写さんとして端(はし)なく佶屈牙(きっくつごうが)に陥(おちい)り...
正岡子規 「俳人蕪村」
...歯牙(しが)にかけぬように笑って...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...「甲斐は国許(くにもと)で猪(いのしし)の牙(きば)にかけられたそうではないか」と綱宗が云った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...先年暹羅(シヤム)から日本へ贈つて来た仏牙も大方此類(このるい)であらう...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...(九月十六日)和蘭陀(ヲランダ)の二日(ふつか)和蘭陀(ヲランダ)はアムステルダムと海牙(ハアグ)との両都を纔(わづ)か二日(ふつか)で観て通つたに過ぎない...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...今では其(その)部屋に踊場(パル)タバランへ出る西班牙(スペイン)の姉妹の踊子が住んで居る...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...舟源の猪牙舟は、お次ものせて、客ふたりに、船頭ひとり...
吉川英治 「大岡越前」
...先ごろ鍛(う)たせたばかりの丈余の蛇矛(じゃぼこ)――牙形(きばがた)の大矛(おおぼこ)を先につけた長柄を舞わして...
吉川英治 「三国志」
...また狼牙棒(ろうがぼう)を掻(か)い持たせて...
吉川英治 「新・水滸伝」
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