...赤い版行(はんかう)で色づけたぼん/\の袋は...
鈴木三重吉 「桑の実」
...そして自分が今度一切経の版行を思ひ立つた事から...
薄田泣菫 「茶話」
...一通りの定まった版行(はんこう)で押した項目だけを暗誦的に説明してしまえばそれでもうおしまいで先様御代りである...
寺田寅彦 「科学上における権威の価値と弊害」
...まさにまた版行せんとし...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...併し博士の犯罪はその出版行為に限定されるわけで...
戸坂潤 「社会時評」
...公方様(くぼうさま)の悪口でも何でもこうして版行(はんこう)になって出るんだ」「それだってお前...
中里介山 「大菩薩峠」
...版行(はんこう)で押したような口調で御前さん働く気はないかねを根気よく繰返し得る男なんだろう...
夏目漱石 「坑夫」
...活動せる人間精神の発現は版行(はんこう)で押したようには行かぬ...
夏目漱石 「作物の批評」
...形式的で――まるで版行(はんこう)におしたような事をぺらぺらと一通り述べたが以上...
夏目漱石 「野分」
...版行(はんこう)で押したようにいずれ御面会の節を繰り返して来るだけであった...
夏目漱石 「門」
...他方をしかも慶応二年冬まで待って版行した...
服部之総 「福沢諭吉」
...ついで「慶応四年」七月付『兵士懐中便覧』は東北連合軍のため仙台で版行され...
服部之総 「福沢諭吉」
...大仏殿の経蔵には七世紀のはじめに版行した西蔵語訳のカンジュール(一切経)をはじめ...
久生十蘭 「新西遊記」
...前の年の冬に書き下ろした「艶色恋の手車」という人情本が版行されると...
山本周五郎 「新潮記」
...その本はたしか安政二年版行の青い表紙で...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...猥画(わいが)淫本(いんぼん)は相変らず秘密に版行されて盛んに売れるという世の中...
吉川英治 「醤油仏」
...細川護立(もりたつ)侯などの後援で版行された「沢庵全集」が完璧なものである...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...国体をあきらかにするための浩瀚(こうかん)な書物の版行(はんこう)...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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